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コンシューマゲーム

【レビュー】奴の名はマッハライダー。1kmを3秒で走るのに、ブレーキの代わりにアレが…!

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任天堂ゲームらしからぬ異彩を放っていた

時は1985年。ファミコンが発売され、ブームが起こっていたころにそのゲームは発売されました。

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その名はマッハライダー。パッケージには荒野を走るバイクが描かれています。このパッケージからは判断がつかないのですが、当時の任天堂が手がけたゲームとしてはかなり異色のゲームでした。

 

①BGMが暗い(けどかっこいい)

まずソフトを入れて電源をつけると、タイトル画面で流れる暗くて重い音楽がお出迎え。2ヶ月前にスーパーマリオブラザーズを発売した会社のゲームとは思えないほど暗いです。

 

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▲タイトル画面。一番上の『FIGHTING COURSE(ファイティングコース)』がメインモード。英語が読めなかった当時は、この名前に込められた意味をわかってませんでした(;´Д`)

 

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ステージごとにあるコース選択画面。ここでかかる曲も非常に重いです。コースを決定したときにかかる曲も重いです。未だに音楽を口ずさめるほど子供心に重くのしかかる音楽でした。

 

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これがプレイ画面。メインとなるモードなので、多少は派手な音楽になります。しかし、それまでの任天堂のゲームとは明らかに違う世界観もあり、やっぱり『暗い』んですよね。

ただ、暗いですがかっこ良かったのは確か。ただ、それまでのファミコンソフトで明るい音楽に慣れ親しんでいたおしょ~としては、その暗さがとても斬新だったんですね。

 

②ものすごくむずかしい

ファミコン時代、難しいゲームが多かったのは確かです。ただ、任天堂のゲームはファミリーで遊ぶことを意識されていたためか、難しさはそれほどでもありませんでした。

しかし、マッハライダーは違いました。

 

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基本はレースゲームですが、障害物や妨害する車が多数出てきます。そして、退廃的な世界観を象徴するように

・道にあるドラム缶や岩に当たると死亡

・車に弾かれて道路脇にあるドラム缶に当たっても死亡

・スピードが出てないときに後ろから来る車に体当たりされると死亡

という感じでお前らとりあえず死んどけ!という開発者の意図をひしひしと感じるシステムになってます。

最高速だとコーナー出口が見えないし、隠しパワーアップがあるのに説明書には一切記載がないなど任天堂制作のゲームとは思えない突き放した難易度に仕上がっています。

 

③尖りすぎている操作方法

操作系も相当に尖っていて、レースゲームのくせに

Aボタン:アクセル

Bボタン:マシンガン

…ブレーキどこいった!

マッハライダーの名の通り、このバイクは1kmを3秒で駆け抜けます。なのにブレーキが無いという恐ろしさ。ギア操作で減速できるとはいえ、ブレーキの変わりにマシンガンがあるのはなぜか? その理由はマッハライダーのストーリーにありました。

 

西暦2112年。凶悪な暴徒集団の侵略によって世界は荒れ果てた。1Kmをわずか3秒で駆け抜けるバイクを駆るマッハライダーは生存者と新天地を探し求め、暴徒集団の妨害をマシンガンでかいくぐりながら荒野を爆走するのだった...。

 

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いわゆる『北斗の拳』的な世界観だったんです。マッハライダーから遡ること5年前に映画『マッドマックス』公開されており、その影響を北斗の拳も、本ゲームも受けていたのでしょう。そりゃブレーキの代わりにマシンガン付けるってもんです。

ファミリーコンピュータ、という名前にそぐわない世界観やシステムというのも異彩の1つでした。

 

④斬新すぎる死亡時の演出

一度見たらおそらく忘れないこの演出。

死ぬと、ライダーがバラバラになって飛び散るというショッキングなものです。

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これだけでも相当インパクトがあるんですが、さらに続きがありまして。残機がある状態で死亡すると、

 

バラバラになって広がる

広がった破片がまた集まってくる

くっつく

走りだす

 

ゲーム歴36年。これを超えるインパクトのある自機復活があるソフトを見たことがありません。ただ爆発する、というエフェクトでも良さそうなのに、わざわざバラバラにしてくっつける、というセンスが恐ろしい(褒め言葉)です。

このゲームを知る友達と話をすると、だいたいこの死亡シーンが話題にのぼります。それぐらい子供心にインパクトがありすぎたシーンでした。

 

任天堂の岩田聡社長が所属していたHAL研究所制作

当時のHAL研究所には、現・任天堂社長の岩田聡さんがプログラマとして所属していました。

 

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今は優しげな容貌ですが、若い頃はイケイケだったかな…そんなことを考えてしまうぐらい、マッハライダーは当時のファミコンソフトで個性ある輝きを放っていました。

社会現象を引き起こしたスーパーマリオの後で発売されたこともあり、知っている、遊んだことがある人は少ないでしょう。ただ、遊んだ人の心にいろいろな想い出を残してくれた、という意味ではスーパーマリオに勝るとも劣らないソフトです。

今はWiiのバーチャルコンソールでも配信されてます。年末あたりに友達とゲームを遊ぶ、という場合はネタとしてダウンロードしてプレイしてみるのも面白いかもしれません(*´∀`)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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