小島監督がコナミを退社し、新会社設立に動く
先週頭、小島監督が長年勤めたコナミを退社しました。
現在は新会社『コジマプロダクション』を設立し、PS4、及びPC向けに新しいゲームを開発するそうです。
コナミとの軋轢が何回もニュースになったことでその進退を木にしていた人も多かったですよね。自分もその一人です。
コナミは商材にこだわらない利益重視の会社
もともとコナミを立ち上げた上月景正氏はゲームに対し、『(イメージが良くなく)子供に自分の職業が言えなかった』と語っています。
創業者がゲームに対しては愛着が無いため、波が引いてくればゲームにこだわらず別の商材を扱う会社にシフトするフットワークの軽い会社と言えます。
事実、フィットネス事業を買収し現在では収益の核の1つとなっていたり、パチンコ・パチスロを手掛けるKPE(元コナミパーラーエンタテインメント)も設立しているなど別業種に積極的です。
つまり、自分たちの会社でこれがやりたい!という確固たるものは無く、利益が上がって時流に沿った商材に乗っていく社風と言えます。
コナミには小島監督を入れつづける器の大きさがなかった
経営者が利益重視の場合、その下で働く人、特にこだわりを持って作りたいものがあるクリエイティブな人にとって逆風となります。
自分が知っているとある会社の社長は、昔すごく貧乏だったため、その状態から脱することが人生の目的になっています。会社が大きくなりつつある現在でも、利益重視の姿勢は変わりません。
こういった人たちや会社はフットワークが軽い反面、それぞれの商材においてこだわりを持った人たちを会社内に所属させ続けるのが非常に難しいです。クリエイティブな人たちはお金を稼ぎたいのではなく、人生において自分のやりたいことを行い続けることにこだわり、実現できるかが第一に考えます。報酬は二の次であり、結果としてついてくるものという考えです。
逆に利益重視の会社はマニュアルやスピードを重視します。忠実に会社の方針に沿って言うことを聞いてくれる人材を求めます。なので、下手にこだわりがある人とはウマが合わないんですね。
結果としてコナミと小島監督は袂をわかちました。それは必然といえます。コナミの器の大きさ、経営者の器の大きさが小島監督を入れておけなくなった証拠です。
小島監督に対する扱い(特に小島監督をPSアワード2015に出席をさせなかった件)も、法務部の人たちは契約で決まっていることを忠実に遂行しただけなのかもしれません。
ただ、そこに小島監督のファンに対する配慮、そして小島監督自身に対する今までの功績へのリスペクトはまったく存在しませんでした。
出席が不可なら文面でのコメントだけでもあれば、ファンのコナミに対する心象はいくぶん和らいだはずです。ただ、それも行わなかったのは異常とも言えます。
コナミの企業理念に『常に期待される企業集団を目指します』という言葉があります。
果たして今後、クリエイターにリスペクトがなく、ファンの気持ちを考えられず、杓子定規に物事を決定する会社を応援する人が出てくるのか? 器の大きさが変わらないかぎり、出てこないような気がします。
ファミコン時代のコナミゲームは本当に神ゲーが多かったため、今の変節がとても寂しいですね。
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