『あのスーパーマリオを超えた!!』
という挑戦的なキャッチフレーズをひっさげて登場したのが本作です。
アトランチスの謎[1986 サン電子]
1985年にスーパーマリオブラザーズが発売。空前の大ヒットとなり、ファミコンブームの火付け役となりました。
そうなると他社もこぞってマリオみたいな大ヒットを作るぞ―!って感じで開発に力を注ぎます。そしてマリオのゲームシステムと似通ったものが多く登場することに。本作はそんな中の1本です。
タイトル画面で鳴り響く軽快な音楽。スタートボタンを押せばこれまたテンポよく耳に心地いいメロディが流れだします。
マリオみたいに高くジャンプできる他、ファイアーボールみたいに投げられる唯一の武器『ボン』など、マリオの影響を感じる仕様になってます。
マリオをはるかに超える全100面
マリオ超えというキャッチを掲げただけあり、本作のステージ数は100面! 当時としては最高峰のステージ数を誇っていました。
草原、洞窟、遺跡などステージの作りが多彩な本作。多くのステージを進むにあたり、飽きないように考えられていることがわかります。アイテムを取ることで行けるようになるステージもあり、ワクワク感はかなり大きなものがありました。
ここまで書くと良作のように思えるのですが…実はこの全100面、順番にクリアしていって進む作りにはなっていないんですよね。
ステージ1からいきなりステージ2、11、33と3つのステージに分かれます。そこからもさらに分岐が続くんです。察しのよい方はイメージできたと思いますが、各ステージの構成が蜘蛛の巣のようになっていくんですよね。これらをぜんぶ把握して行くには、マッピングが不可欠となります。アクションゲームでマッピングって!
それだけでも大変なのに、さらに難易度を上げるのが隠し扉の存在。隠し扉の種類も複数あって、
1.何も無い空間にボムを投げ、爆発すると出現する扉
2.穴に落ちた下にある扉
3.ボムで自爆して下に落ちると入れる扉
1番もなかなかキツイです。ただ、2番と3番の鬼畜さといったらもう…。そして隠し扉があるというヒントらしいヒントはほとんどありません。地形などで怪しいなーってことはあるぐらいです。
この3つの穴のうち、どれかに隠し扉があるんですが…わかります?
偶然と運が左右しないとわからない部分にステージ扉が存在するため、当時のファミコン少年で自力クリアをした人はごくわずか。おしょ~もクリアはできず、攻略本の力に頼ってようやくクリアできました。
最大の隠し要素『NAGOYA』
理不尽な難易度を誇る本作。中でも最大の隠し要素がステージ20のキーワード『NAGOYA』。
ピラミッドとモアイがあるだけのステージ。ピラミッドの上にあるキーワードが目を引きます。これ、実は『隠しファイナルステージに行くためのキーワード』なんです。左から順にモアイの頭にのり、ピラミッドの方向にボムを7回、5回、8回投げると…
いきなりファイナルゾーンにワープ! ラスボス『ザヴィーラ』の下を通ると400万点が手に入ります。他にも隠し扉とかがありそうですが、この他には何も存在しません。扉を開けて外に出ると…
再びステージ20に戻ります。ピラミッドの上にある扉は二度と開けることができない位置にあるため、隠しファイナルステージに行けるのは1度きり。この情報を知り、初めて行けたときはものすごく興奮しました。どのくらいかというと、その日の夢に出てきたぐらいです(*´∀`)
そしてアトランチスの謎とは…
さて、タイトル名にもある『アトランチスの謎』とは何なのか? その謎はファイナルステージにありました。
ザヴィーラの下にあるダイヤモンドを取ると…
捕らわれていた『師匠』が開放!
この師匠、アトランチスの謎より前に出ていたサン電子の『いっき』の主人公『権ベ』なんです。
彼がなぜ敵に捕らわれていたのか、一切語られることはありません。本作には明確なエンディングも存在せず、ダイヤをとったあとは『CONGRATULATION』というメッセージが表示され、タイトル画面の音楽がループするのみ。
ファイナルステージからステージ99、そしてステージ6へと戻ることもできます。ただ、ステージ1まで戻っても何があるわけでもなく、ただクリア後もプレイができるだけです。
途中のステージにはスタッフロールと思える書き込みが。エンディングがなかったため、代わりに用意したと思われます。
結局、アトランチスの謎がなんだったのか、ゲーム中では示されないままなんですね。強いて言えば、権べ師匠がなぜ捕らわれていたのか? が最大の謎となりました。『コンボイの謎』といい、このころのファミコンソフトは謎をゲーム中で明かさないまま終わるものが多かったですね(;´Д`)
名作でもあり、クソゲーでもある
全100面という壮大さ、探索心をくすぐる隠し扉など楽しく遊ぶ要素があるものの隠されている場所が理不尽だったり、ジャンプ制御の困難さを筆頭にクソゲーと呼ばれることも珍しくありません。
有名なブラックホール面。一度入るとゲームオーバーになるまで延々と死に続ける恐ろしいステージ。このステージに初めて入ったときは「なんだここ!?」と目が丸くなりました。延々と死んでいくウィン君を見るのはなかなかシュールです。
ただ、個人的には探索していく感じは魅力的でしたねー。扉の先にどんなステージが待っているのか? 緊張感とワクワク感がほど良い感じで混ざっていました。
理不尽な隠し系の難しさを含め、おしょ~的には良作の部類に入る1本です(*´∀`)
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