1984年に発売した任天堂製作のゲーム
ファミコン初期の任天堂は、宮本茂さんをディレクターとした自社ソフトを数々発売していました。
本ソフトもその1つです!
エキサイトバイク[任天堂 1984年]
モトクロスレースをモチーフにしたレースゲームです。当時、レースゲームは数えるほどしか発売しておらず、ファミコンとしては初のバイクレースゲームともなりました。
初のバイクレースゲームとは思えないほど完成度が高い
宮本茂さんは今でもゲーム作りの第一線で活躍していますが、31年前からその能力は発揮されています。
ファミコン初のバイクレースゲームながら、完成度は非常に高かったです。CPUの操作するキャラクターとの競り合いは、単にスピード勝負のみならず、相手をいかに転ばせるか? が鍵になっています。
相手を自分の後輪に接触させれば転倒させられるので、相手より前に出たらコースを変えて接触するのが常道でしたね。
ブレーキが存在しなかったのも面白いですね。Aボタンは普通のアクセル、Bボタンはターボ。ターボを使い過ぎるとオーバーヒートしてしまうため、コースのどこでターボ使うかを考えたりして楽しんでました。
Bボタンにスピードが早くなるギミックを搭載している、というのは後のスーパーマリオに引き継がれた、と見ることもできますね。
また、コースの独創性も見事です。
ステージごとに違う構成となっており、それぞれ攻略してやる!というプレイヤーの意気込みを盛り上げる作りでした。
バイクのジャンプ中に前輪を地面側に傾けると早くジャンプできたりしましたが、着地する時はタイヤが平行になっていないとスムーズに着地できないんですよね。加えて、障害物が着地点にある場合はその傾きに応じて自車の傾きも調整しなければなりません。
これらの要素はタイムをコンマ何秒かのレベルで刻んでいく楽しみを子供たちに自然と教えてくれました。
自由にコースが作れる、圧巻のデザインモード
本作最大の特徴といえば、自由にコースが作れる『デザインモード』の存在です。
2015年9月現在、WiiUのスーパーマリオメーカーが人気を博していますが、その31年も前に自由にコースが作れるゲームがファミコンで発売していたんです。
デザインモードでは、ゲーム中に出てくる障害物はすべて配置でき、コースを製作することができました。
ジャンプ台だけをひたすら置いて、高くジャンプするコースを作ったり、激ムズな障害物を連発してクリア自体が難しいものを作ったり。子供のころはものづくりの発想が自由なので、いろいろ本当に作ってましたね。
ファミリーベーシックとデータレコーダーがあれば、カセットテープに作ったコースを保存することもOK。友達の家で自分の作ったコースを遊ばせる、なんてことも可能でした。
アナログな時代でしたが、なにげに本ソフトに搭載されたデザインモードはかなり画期的だったんですね。
宮本茂さんが手がけたソフトではマイナーなものの、画期的な仕組みが搭載された1本
宮本茂さんの手がけたゲームと言えば『ドンキーコング』や『スーパーマリオブラザーズ』の名前が挙げられます。
ただ、本作はそれらのゲームに存在しなかった『自由にコースを作れる』という画期的な機能がありました。
現在、写真、動画などいろいろなものがインターネットを介してシェアされています。誰かが生み出したもので誰かが楽しむ。本作はそのシェア文化の先駆けともいえるギミックを搭載した、ファミコンソフトの中でも語り継がれるべき1本と言えます。
幸いにして、中古の値段はかなりお手頃。ファミコン本体や互換機といっしょに買ってみてもいいかもしれません。友達と作ったコースを比べたりしても楽しめるはず。年末年始などに向いているファミコンソフトですね(*´∀`)
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