科学アドベンチャー第四弾の資料集
2015年9月26日に発売した『CHAOS;CHILD(カオスチャイルド) 公式設定資料集 Here Without You』。さっそく届いていたのでレビューします！
表紙には描きおろしの世莉架。帯には『妄想科学ADV（アドベンチャー）を解読する』と書かれています。
以前、公式原画集は発売されましたが、資料集は初！ 科学アドベンチャーの資料集は読み応えがあるので、今回も期待していました。
ネタバレ満載、クリア者が想定読者
大きくは５つの章＋コラムで構成された本書。
以前の原画集でも注意書きがありましたが、今回もそれは健在。ゲームのエンディングまですべて網羅されているため、ネタバレ満載です。クリアしてない人が読むとゲームの面白さの根幹が崩れてしまうでしょう。
逆に言えばクリアさえしていれば、すみずみまで楽しむことができます。
志倉千代丸、ライター陣のコラムは必読
本書には、科学アドベンチャーの生みの親である志倉千代丸氏のコラムが散りばめられています。
ページ数は少ないもの、カオスチャイルドを生み出した経緯や今後の展開についても言及。『妄想トリガーでのエロ部分はもっと過激にしたかった』『青少年男子の妄想＝18禁でしょう』、などのコメントから次はエロゲとしての18禁をやりたい、という希望まで飛び出してます。これは驚きましたが妙に納得。
また、過去作であった『らぶChuchu!』のようなものもミーティングで話しているとのこと。これはカオスチャイルドでも発売を期待して良いんじゃないかなと。その場合、妄想トリガーの描写が本編以上に突き抜けそうですね。
また、本作のシナリオ執筆を担当した方々の座談会も掲載されています。
本作メインライターの梅原氏はギャルゲーの類をほとんど遊んでいなかったそうです。しかし本編を遊んだ身からするととても静と動のバランスが取れているシナリオと感じます。能力のある人は畑が違っても良い物を作れるんですね。
シナリオ評価システム『PLOTALIZE』やボツシナリオやエピソードなどについても記載があり、志倉氏のコラムと合わせてカオスチャイルドについて深く細かく知りたい人にとって必見の内容となっています。
シナリオ分岐や特典イラストなども網羅
共通ルートから個別ルートまで、妄想トリガーの選択でどのように内部フラグが変化するかをしっかり掲載。最初からプレイするときなどに役に立つでしょう。
各キャラクターの紹介、立ち絵は２ページにわたって紹介。紹介文でもネタバレ満載なことは注意です。雛絵は比較的大丈夫な部類ですね。
ショップ特典のイラストも網羅。PS系の特典イラストでは雛絵が中心になってます。
XboxOne版限定版のパッケージイラスト。個人的にこのイラストはとても見た人を惹きつける力があると感じます。設定資料集として基本的なところもしっかり押さえてありますね。
ゲームを振り返り、思いを馳せるには最適の１冊
おしょ～はXboxOne版を発売日に買ったんですが、本書を読んでいると自分が相当このゲームに夢中になったことが再確認できますね。
シュタインズゲートも資料集は買いましたが、それと同じく本書は良作アドベンチャーの資料集として言うことなしの出来栄え。
本書の発売は電撃攻略本編集部。電撃系はこういったコアゲームの資料集にはめっぽう強いです。プレイした人が何を求めているかしっかりわかっている感じ。
定価は2,600円とそこそこのお値段がしますが、カオスチャイルドに夢中になった人なら買っておくべきでしょう。良作アドベンチャーにふさわしい良質の設定資料集ですね。
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