ファミマガ本の2冊目
以前、レビューした『超実録裏話 ファミマガ』。
その本の2冊めとなるのが本書です。
『超実録裏話 ファミマガ2』(徳間書店)
以前存在したゲーム雑誌『ファミリーコンピューターマガジン』。2代目編集長の山本直人さんが記した本です。
今回も当時の編集長でないとわからないような裏話が満載! 当時のファミコン少年にとっては垂涎の1冊となっています。
情報規制はメーカーではなく雑誌側から
本書で特に面白かったのは『攻略記事の規制を作ったのはファミマガだった』という記事です。
ディスクシステム第一弾ゲーム『ゼルダの伝説』の攻略記事においてオリジナルタイトルという観点から、ファミマガ側から任天堂に公開範囲の規制を打診したそうです。
てっきりメーカー側から生まれたものだとばかり思っていたので、これは目から鱗!
しかもすごいのが、このときにファミマガ側と任天堂側で交わした実際の文書が写真で掲載されているんですよ。
画像の上半分がそれ。地上マップの公開範囲、情報やアイテムなど、しっかり指定されています。そして何よりすごいのが…
宮本茂さんからのお願いが! 画像が小さいので文章を抜粋します。
『以上、各項目に分け御説明させていただきましたが、その他の内容、記入もれの内容につきましても、なにとぞ本ゲームがアドベンチャーゲームであるという趣旨を御理解いただいた上で、ゲーム関連商品を扱う供給側としての消費者への責任上、情報提供者の良識ある御判断をもって出版される様、お願い申し上げます』
ですよ。
この文面から、宮本氏が今も昔もユーザーの楽しみを第一に考えていることがわかりますね。この記事&資料だけでも、本書を読む価値があるのではないかと感じます。
当時の内部資料&紙面写真が満載
実際のファミマガ製作において使われていた当時の資料もかなり載っています。
台割と呼ばれる雑誌のページ割り振りの表や、1日の就業に関する円グラフなど。当時のファミマガは100万部以上を売り上げていたこともあり、けっこうな大人数での製作環境があったみたいですね。
これらの資料も、前述のものとあわせて本書でないと読めないもの。この記事を書くにあたってもついつい文章に夢中になっちゃうぐらい興味深いものばかりです。
また、実際の紙面もけっこう写真で取り上げられています。
FF2の攻略記事。おしょ~は実際にこれを読んでいたんですよね。敵の画像など、とても懐かしい気持ちになりました。ネットの無い時代だと雑誌の情報が最新なんですよね。ファミマガの発売日には雑誌を買いにいって、食い入るように見てました。
ゲームクリエイターの方々。小島監督(左下)がお若い…!
ドラゴンクエスト3発売前の記事。
ロゴが決まった!というだけで大きく紙面スペースが取られています。鳥山明さんの絵は著作権上使えなかったので、ファミマガのデザイナーなどが書いた絵を使っていたそうです。今はメーカー側からの素材提供が当たり前ですが、当時はいろいろあいまいだったこともあり苦労が見て取れますね。
前著に引き続き、当時のファミコン少年にとってはマストアイテム
前著に続き、本書もファミコン少年にとって必須アイテムですね。
読んでいて当時の気分に浸れるのはもちろん、初めて知るような内容も多数存在しました。誌面画像もふんだんに使われているため、本の厚さは128ページとそれほど無いにもかかわらず情報量がとても高いのもGOOD!
当時の一大ゲーム雑誌を知る資料としても貴重ですし、ゲーム関連本の中では前書と合わせてセットで揃えておきたいですね(*´∀`)
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