【サントラレビュー No.081】『ドラゴンポーカーオリジナルサウンドトラック』。ジャズ風味がくせになる良盤

ジャズテイスト満載のサントラ

今回のレビューはスマホゲーム『ドラゴンポーカー』のサントラです。

2013年にリリースされた本ゲームは、トランプゲームの定番『ポーカー』をゲームシステムの中核部分に据えているのが特徴ですね。

パズドラ式のダンジョンシステムで他プレイヤーとの協力要素がかなり強いところなどは珍しいかも。

本サントラは２枚組で、全部で56曲の大ボリューム。１～３分程度の曲が多いのも収録数が多い一因です。

さて、このサントラを知ったきっかけは、Amazonのレビューでした。実はゲーム自体はまったく触れたことがありません。

ただ、ゲームサントラをちょくちょく買っていることもあり、オススメ商品としてよく表示されるんですよね。そこでこのサントラが表示されたため、ちょっと見てみたら…

レビューが星4.5！

これは聴かねば！と思いさっそく注文。届いて聴いてみたのですが…想像以上に素晴らしい逸品だったのです。

ポーカー、というゲームからか、使われている曲はジャズ調のものがほとんどです。

個人的にジャズテイストの音楽で思い出すのは『九龍妖魔學園記』[PS2]のオープニング曲と、アニメ『カウボーイビパップ』の曲。どちらもサントラを持っています。

ただ、ゲーム音楽としてほとんどの曲がジャズテイスト、というのは聴いたことがありません。そのため、通しで聴いて飽きないかな？似たような印象の曲ばかりにならないかな？と若干心配していました。通しで聴いてみたところ…

超～～～～～～～～～カッコいい！

ジャズの特徴である金管楽器系の音をメインにしつつ、全体的にスピードが速いメロディで構成されており、ノリの良さは言うことなし！

『Lucky goddess』『Crushed heat』『Speedrun!』などは初めて聴いた段階でおおっ！と思うレベルの良曲ですし、お洒落なメロディラインが光る『Heavenly dance』もオススメ。

そしてあとはなんと言っても『Alea Iacta Est!』。本サントラで一番良かった曲であり、鳥肌がゾワゾワとくる曲です。

サックスに代表される金管楽器の音、そして疾走感に満ちたピアノが絡み合ったメロディがあまりに良すぎます。あまりに良かったので

サントラが届いたその日に職場でずーっとループ
↓
帰宅中の車の中でループ
↓
家に帰ってPCに取り込んでループ
↓
寝る前にiPhoneに繋いだヘッドホンでループ

という脅威の４重ループで聴きまくっちゃいました。

最高級に素晴らしすぎます。前半部分は全体的に高い音が使われてノリノリな中、後半部分では音が下がりながら低めの音にもかかわらず最高に盛り上がれるってのがニクいです。

この方、おしょ～は知らなかったのですが、過去に『サモンナイトクラフトソード物語』などの曲を手がけていたそうです。

また、松岡氏が以前所属していたピュアサウンドという会社は、『約束の地リヴィエラ』や『ユグドラ・ユニオン』の曲を手がけた足立美奈子さんが所属していた会社でもあるんですね。リヴィエラはゲームもサントラも購入した想い出の１本なので何か縁を感じます。

氏にとって初めてのサントラとのことですが、素晴らしい曲が本当に多いです。おしょ～は気に入った作曲家さんのサントラは軒並み買う傾向にあるので、今後、松岡氏が手がけたゲームサントラが出たら間違いなく買います。

それぐらい、本サントラは刺激的です。

ジャズ調ということで普通に曲がお洒落です。ゲームサントラでここまで素敵なものは滅多にないでしょう。

数曲生演奏バージョンも収録されてるのもいいですね。『Jump-off! full ver.』は原曲からさらにお洒落な雰囲気に仕上がってます。試聴が公式ページでできるので、ぜひ聴いてみてください。（Alea Iacta Est!が無いのが残念…！）

サントラはすでに新品が切れているようで、Amazonでもほとんど中古のみとなっています。ただ、数はけっこうあるため中古でも良い人はぜひ手に入れてみてください。

ジャズというジャンルをゲーム音楽に見事に取り入れている手腕、そして特筆すべき良曲の多さ＆お洒落さ…買った人が曲を聞きながら笑顔になっちゃう良盤です！

1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。