2003年に刊行されたデータベース本
2013年はファミコン発売から30年ということで、いろいろな関連本が発売されました。
ただ、30年ということはその前に20年があったわけで…。ファミコン発売から20年後の2003年に発売されたファミコン本を今日はご紹介します。
ファミ・コンプリート(2003 ゲームラボ編集部)
本のタイトル、カバーデザインもファミコンに似せており、パッと見でファミコン関連本とわかるようになっています。
本書は上下巻。下巻のデザインはディスクシステムをモチーフとなっており、ファミコン関連本とわかりやすいデザインになってます。
ファミコン&ディスクシステム 全1249本のソフトをすべて掲載
本書の最大のウリは、ファミコンとディスクシステム、全1249本がカラー写真付きで載っていることです。
パッケージ、カセット、画面写真2つというシンプルな紙面構成であり、有名ソフトだからといってスペースが増えたりはしません。1ページに4タイトルという形を徹底しているため、読み物としての楽しさは他の関連本と比べて劣ります。
ただ逆に、データベース本としての価値はかなりのものです。
五十音順でタイトルが載っているため、目当てのゲームがとても探しやすいです。他の関連本だと年月順や、特集タイトル順だったりします。それらと比べ、本書は辞書的な使い方ができ、データベース本として使いやすいのがいいですね。
周辺機器、レアソフトも網羅
ソフト以外の周辺機器もしっかり掲載。ソフトと同じく、カラー写真で載っているのはポイント高いです。
ファミリーベーシック。昔はファミコン雑誌にプログラムが載っており、それを打ち込んで実行することで読者が作ったオリジナルのゲームを遊んだりできました。
ハイパーショットとパワーグローブ。パワーグローブは時代を数十年先取りしていたように思います(*´∀`)
応募やプレゼントのみでもらえたレアソフト、グッズもしっかり充実。エグゼドエグゼスはシルバーメンバーズステッカーに応募して、ステッカーをもらった記憶があります。懐かしい…!
これらをカラー写真付きでしっかり押さえているのは非常に満足度が高いです。現物を探すだけでも大変だったでしょう。
大充実の特集ページ
本書のデータベース本としての価値をいっそう高めているのが、上下巻それぞれ巻末付近にある1色ページ。
各ゲームの裏技がタイトルごとにまとめられている『裏技大全』。中を見てみると、王道のものから知らない裏技までかなり細かく掲載されています。
グラディウスでの裏技。ここから有名な『コナミコマンド』の歴史が始まりました。ギネスにも「もっともよく知られている隠しコマンド」として載ったこともあります。
昔のゲームは遊ぶのも大変ですが、裏技などを調べたりするのはけっこう大変です。ネット社会になったとはいえ、マイナーゲーム、しかもその裏技を載せているサイトはそうは多くありません。
ただ、本書があればかなり広範囲のゲームにわたって裏技を知ることができます。そのため、レトロゲーム愛好者にとっては本書を所持しているといろいろ役立つ場面が多いでしょう。
圧巻の攻略本リスト。これ、調べるのかなり大変だったんじゃないかなぁ…。他のファミコン本で、ここまで攻略本のリストが充実している本は無いのでは。
圧巻その2『発売されなかったゲームたち』。
ちょっとした備考欄も面白いですね。開発失敗、海外のみリリース、プラットフォームが他機種に移行、などいろいろな理由があります。中には面白いゲームもあったことでしょう。
現在は定価の3倍以上のプレミア価格
発売当時の定価が4423円という高値だったこともあり、出版数はかなり少なかったと思われます。そのため、現在は中古市場で15000円前後の値が付くプレミア本となってます。
持っている自分も、これは一生手元に置いておきたい本の1つ。なかなか中古市場にも出てこないのもわかります。
こういったファミコン関連本は節目の年に発売することが多いです。しかし、ファミコン世代の高年齢化や書籍の売り上げ減もあり、今後こういった本が出る可能性はあまり無いように感じます(あるとしたら、節目の50周年となる2033年)。
さすがにそこまで待てないよ!という人は、ちょっと中古市場をチェックしてみてください。プレミア価格ですが、それだけの価値は十二分にあります。ファミコンソフトデータベース本として、資料的な価値の高い、良質な1冊です。
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