副題は"世界一プロ・ゲーマーの勝ち続ける64の流儀"
格闘ゲーム界隈では知らない人がいないレベルで有名なウメハラ(梅原大吾)氏。
プロゲーマーとして長く活躍を続けている中、ここ数年は自ら本を書いて出版しています。そんな中、新刊が発売しました。
『1日ひとつだけ、強くなる。世界一プロ・ゲーマーの勝ち続ける64の流儀』[KADOKAWA]
これまでの著書では半ばゲームという側面を感じさせないようにしていたというウメハラ氏。自分たちの活動が世間に浸透しつつあることを感じ「そろそろ突っ込んだ話をしてもいいかもしれない」と考えて、本書を出すに至ったそうです。
おしょ~はスト2世代であり、学生時代は授業をサボってゲームセンターへ入り浸るぐらい格闘ゲームが大好きでした。そんなおしょ~が読んで感じたことはというと…
格闘ゲームを知らなくても読める
読む前は「格闘ゲームを知っている人が読むように記された」と考えていました。
たしかに本書には、ウメハラ氏がこれまで経験してきた格闘ゲームの具体的なエピソードや印象的な大会の話がかなり出てきます。
いきなりストZERO3で、ライバルであったヌキ(大貫)氏との話が入っていたりするあたりがそうですね。ウメハラ氏のエピソードを追いかけている人や、先日発売した漫画『ウメハラ』を読んでいる人にとってはすでに知っているエピソードです。
さらに本書では具体的に何を考えてそこに至ったのか、ということが赤裸々に語られており、ウメハラ氏のエピソードはかなり押さえている自分でも新鮮な内容となっていました。
ただ、これらはあくまで本書の魅力の1つ。
本当の魅力は、格闘ゲームを知らない人にも通用する『本質』の部分が記されていることにありました。自分が印象に残った項目を挙げると…
『1日ひとつだけ、成長をメモする』
『負けることよりも「発見がないこと」のほうが怖い』
「燃え尽きるのはアマチュア。同じ姿勢で走り続けるのがプロ」
これらの項目にかかれていることは、単に格闘ゲームで勝つための心構え、意識ではありません。普通に生きていく上での心構えや、自分が成長するための意識について書いてありました。
おしょ~は仕事柄、ビジネス書や文章に関する本を読んだりします。勉強することで、効果を挙げるための具体的なテクニックを得ることは多々あります。ただ、物事の『本質』に気づかせてくれたり、示唆してくれるような本はより価値を感じます。
テクニックはあくまで手段。そのテクニックが時代と共に通用しなくなることは往々にして起こりえます。そのとき、事柄に対しての本質を理解していれば、別な形の手段を編み出すことができるんですよね。
「他人に何かを求め始めると、
キリがなくなってしまう」
この部分も印象的でした。
おしょ~の上司も同じことを言っていました。相手にこうして欲しい!こうなって欲しい!みたいに変えようとするのは傲慢だと。相手のためを思って何かを伝え、結果、自らの意志で変わってくれればいい、ぐらいの気持ちがいいよと。
上司はゲームをほとんど遊ばず、ビジネスがらみのセミナーや本を多数読んでいます。また、人がらみでさまざまな苦労をしてきた人です。それがウメハラ氏と共通するようなことを言っているのは、「人に対して何かを求めない」ことは人に対しての心構えにおいて、『本質』の1つなんだろうなぁと。
そんな感じで、格闘ゲームを知らない人でもいろいろな気付きがある内容が満載です。
気づきが満載の1冊
先に書いたように、現役で格闘ゲームを遊んでいる人にとって、ウメハラ氏の考え、強さの秘密が知れるという意味でかなりオススメです。
ただ、おしょ~は本書を格闘ゲームを知らない人にこそ読んでほしいなと感じます。
世間からは格闘ゲームの神と呼ばれることもある1人の梅原大吾という人間が、考えて実行していること、悩みや時に回り道をした上で、未だ発展途上、道の半ばであるということ。これらの内容は格闘ゲームを知らなくても、読んだ人が意識していれば大きな気づきを何個も得られるでしょう。
内容は前向きな思考に満ちており、自分を成長させたいと考える人はぜひ手にとって欲しいですね。少なくともおしょ~は本書を買って心から良かった!と思うことができました。
文章も非常に読みやすく、普段本に慣れていない人にとってもオススメできる1冊です!
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