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【レビュー】久遠の絆[PS1]。人生の宝物にしたいゲーム

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15周年を迎えた『久遠の絆』

発売が1998年なので、もうそんなに経つんですね。『久遠の絆』は以下のハードで発売されたアドベンチャーゲーム。ある意味、おしょ~の人生を決めたきっかけでもあります。

1998年 PS1
2000年 DC
2002年 PS2

DC版とPS2版ですが、PS1版に追加シナリオを加えた『久遠の絆 再臨詔』として発売されています。(PS2の廉価版も再臨詔です)

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▲DC版にPS2版に設定資料集2冊。PS1版はDC版が出るときに売ってしまったのでそのうち買い戻そうと思ってます。

■無名だったメーカーながら、レビューが高評価

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おしょ~と久遠の絆との出会いは1998年。今でも認知度の低い(失礼!)製作会社の『FOG』ですが、9年間ともなるとほぼ誰も知らなかったレベル。事実、自分も露ほども存在を知らないでいました。
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▲1998/12/11号の電撃プレイステーション。今から約9年前ですねー。ここに掲載されていたレビューを見て、購入を決意。

当時(今も)愛読しているゲーム雑誌、電撃プレイステーション。ここの発売前ゲームレビューは大小さまざまなソフトのレビューが載るのですが、その中に久遠の絆のレビューがありました。
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▲2つのレビューが載っており、点数が90点と95点という驚異的な数値!

そしてレビュー内の『数値で計れない宝物のような作品』というフレーズ。

( ゚д゚)<「なんなんだこの久遠の絆ってのは?すげー評価高いじゃん!」

80点とかならまだ分かりますが、2人のレビュアーが共に大絶賛。しかも宝物のような作品というフレーズはとてつもなくインパクトがありました。ソッコーで兄貴にも見せ

「面白そうじゃね?」
「ああ、面白そうだな」

となり、その日のうちに買いに出かけたのでした。ゲーム屋さんを3軒ぐらいハシゴしてようやく見つけた記憶があります。

そしてプレイを始めて…1週間ぐらいでクリア。サウンドノベルとしては驚愕のプレイ時間(18時間)当時はこんなに長いシナリオのゲームは無かったのでこれまた衝撃的でした。この長さで、しかも最後まで面白さを保ったまま遊べ、読む人を惹きつけて離さない魅力的な物語。『宝物にしたい』と言ったレビュアーの心がよくわかりました。
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▲この一言から物語が大きく動き始めます。なかなかインパクトのあるセリフで今後の展開にワクワクしたものでした。

■故・風水嵯峨氏が手がける唯一無二の音楽

また特筆すべきなのが音楽。風水嵯峨(かざみさが)という方が音楽を担当しています。この人の奏でる音色はまさにヒーリング。FOGのソフトの魅力の1つは、間違いなくこの人の曲です。

メインテーマにあたる『絆』という曲は全編に渡って流れるのですがこの曲を聴くと条件反射で鳥肌がたちますね。残念ながら氏は2007年に亡くなられています。ただ、氏の手がけた音楽は今でも生き生きとした旋律としてゲーム内に息づいてます。ゲームサントラを数多く聴いた自分でも、ちょっとクオリティ的に別格と感じるところが多々ありますね。

■魅力的なキャラクターたち

ゲーム形式は『かまいたちの夜』に代表されるオーソドックスなサウンドノベル形式です。キャラ音声はありません。
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▲幼なじみにクラスメイトに…
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▲担任に…
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▲先輩。

一通り揃ってますね(´∀`)
ここだけ見ると学園を舞台にしたギャルゲーのような気が。頭身は高めなので、流行の絵柄とは違いますけどね。ただ久遠の絆は伝奇アドベンチャーとしての側面が強く、話を進めていくとだんだんと片鱗を見せてきます。
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▲暗い目をした彼女の見つめる先は…?

■1000年の時を描く壮大な物語

物語の舞台は平安からはじまり、元禄、幕末、現代と繋がっていきます。

泣きゲーの代表作、KEYの『AIR』というソフトで「the 1000th Summer」ってフレーズがありましたね。そして久遠の絆も1000年の愛を描いてます。その意味では元祖と言えますが、たぶん小説などではメジャーなシチュエーションなのかもしれません。あくまでアドベンチャーゲーム界での元祖ってことで(´∀`)
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▲平安時代のキャラクターたちとは、輪廻をへてさまざまな時代で出会うことになります。
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▲主人公とこの『蛍』というキャラの出会いから物語が動き出します。

CLANNADとかひぐらしとかFateとか、プレイ時間100時間を超えるボリュームのノベルゲームは今や珍しくありません。久遠の絆の約18時間(本編のみのプレイ時間)は短く感じるかもしれません。ただその分、濃密にこれでもかこれでもかと内容が詰まっています。

かまいたちの夜では、音楽を効果的に使っていましたが、それを昇華させたのが久遠の絆だと思います。PS1の時代にこれだけのものを作ってたってのを今さらながら再認識。

FOGのゲームの例に漏れず、ソフトが手に入りにくいです。PS2の廉価版は2,940円(税込)なので、遊んでみる機会としては最適! 追加シナリオの再臨詔編も入ってますし。AIRやひぐらしやFateなどが好きな方には問答無用でオススメ。

■棺桶に入れて欲しい

発売元のFOGは2013/12/02で17周年目。一時はまったく動きがなく、どうなるのか心配でした。しかしPCで『封印』『風雨来記3』を発売したことで一安心。この『久遠の絆』は自分の棺桶に入れて欲しいゲームの1つです。ホント、電プレのライターさんの書いた『宝物のような』という表現がピッタリです。

他にも『風雨来記』『ミッシングパーツ』など、どれも大好きなシリーズを作り出しているメーカーなので、ぜひ20周年を迎えてほしいですね(*´∀`)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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