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【ファミコンレビュー】『アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃』。唯一無二のステータス表示"◯力"が忘れられない1本

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アーケード版から大幅にアレンジされたファミコン版

テクモ。

今はコーエーと経営統合しコーエーテクモとなってその名を残しています。1980年台にはゲーム開発会社として数々のアーケードゲームや数々のファミコンソフトを発売していました。

ファミコン時代のテクモは忍者龍剣伝ソロモンの鍵など、アーケード版をファミコンに上手に合わせたアレンジを施し高い評価を得ていました。本作もその1つです。

 

package

アルゴスの戦士 はちゃめちゃ大進撃(1987 テクモ)

昭和の香りがする、いかにも子供向けなパッケージです。ただ中身は硬派、かつアクションとして独自性の高いシステムを搭載していました。

 

Algos9

子供向けな当時の広告。一方、アーケード版のポスターイラストはどうだったかというと…

 

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algos0

 

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濃すぎ。

このイラストをそのままファミコン版に持ってこなかったのは英断ですね。おしょ~もアーケード版の存在をあとから知ったくちですが、このイラストだったら間違いなくプレイしなかったでしょう(;´Д`)

 

ゲーム史に残る印象的な武器『ディスカーマ』

本作を語る上でかかせないのが、主人公の武器『ディスカーマ』

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スタートしたばかりの画面がこれ。赤と白のキャラが主人公です。なんか前に腕を伸ばしてますね…拡大してみましょう。

 

algos2-diskama

むむー?

 

algos2-diskama2

これが『ディスカーマ』です。

 

攻撃ボタンであるBボタンを押すとヒュンと前に飛び出して、ある程度の距離を進んだらまた戻ってくるという武器です。イメージは子供のころによく遊んだヨーヨーですね。

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主人公の武器は最初から最後まで、これ1つです。最初のザコも、ラスボスの獣王ライガーもディスカーマ1つでなんとかしないといけません。

dracura

主人公が横に武器を振るアクションといえば『悪魔城ドラキュラ』シリーズがあります。これも強い武器ですが、個人的にはディスカーマのほうが強いんじゃないかと。

行って帰ってくるスピードがものすごく速く、かつ連射が効き、敵に当てたとき、撃破したときの音が最高に気持ちいいという三拍子そろった武器。

最終的に『ただ振っているだけで楽しい』ためプレイをするようになるという、ファミコン史上に残る名武器ですね。

 

恐ろしいレベルで書き込まれたグラフィック

本作はファミコンのアクションゲームの中で、トータルの出来では10指に入るとおしょ~は思ってます。

緻密に書き込まれたグラフィックは壮大な物語の舞台を否が応でも感じさせる、圧倒的な迫力がありました。

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最初のステージで見られる印象的な夕日は、赤く染まった空と共に本作を象徴するグラフィックです。音楽も壮大で、サントラが出ていないのは悔やまれるレベル。

ステージも横スクロールから始まり、そのうち上にも画面移動ができるように。

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渓谷ステージでは上下左右にスクロール。ステージも多岐にわたっており、さまざまなアイテムを手に入れることで行動範囲が広がる楽しさを含め、柔軟性に富んだ仕掛けが本当にプレイヤーをワクワクさせてくれました

 

ゲーム史上、唯一無二のステータス『胸力』

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仙人からアイテムをもらったり体力回復してもらったりできる本作。アクションゲームとしては珍しくメニュー画面でアイテムを使ったり、特殊能力を使うことができました

本作には3つのステータスが存在。精神力は敵から出るアイテムを取ることで貯まります。そして残り2つのステータスは敵を倒していくと勝手に上がっていくのですが…

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腕力。腕の力。

これが上がると攻撃力が上がります。なるほどなるほど。

 

 

そしてもう1つは

 

 

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胸 力

むね…りょく? きょうりょく?

 

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大胸筋?

 

普通に攻撃力、防御力としないあたりがテクモの妙です。

ディスカーマを振り続け、敵を倒していって成長するのは、腕と胸の筋肉…腕力と胸力でOKでしょ!

と開発者が思ったかどうかはわかりません。ただ、星の数ほどあるゲームにおいて、主人公のステータスで『胸力』と出てくるのは本作のみでしょう(もし他に知っていたら教えてください)。

今考えると腕も胸も上半身のみ。下半身は鍛えなくていいのかとか、ツッコミ

 

アーケード版とは違うものの、傑作に仕上がった1本

アーケード版のファンからは違う!と言われたものの、ファミコン版単体としてみればかなりの良作です。

友達の誰かが持っていて、誰かに貸し出されると、そこから口コミでいろんな友達のところにまたさらに貸し出されていく、という流れができるぐらいよく出来たゲームでしたね。

 

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基本は横スクロール型アクションにもかかわらず、謎解きや成長要素を盛り込み、破綻せずにバランス良くまとまっているあたり、当時のテクモの開発力は素晴らしいものがありました。

 

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PS2で3D化された新作が出たりもしましたが、まぁさすがに時代が違ったのか、売れ行きは泣かず飛ばずでした。

今はアーケード版がアーカイブスで遊べるのですが、ファミコン版は配信されておらず、遊ぶには実機が必要なのがネックです。

ただ、ディスカーマで敵を倒すのはたまらなく気持ちいいですし、レトロゲームの名作として触れておいて損はない逸品です。

この記事を書いていたら久しぶりにディスカーマを振りたくなったので、ちょっと押入れのファミコンソフトが入ったダンボール箱の中を探してみようと思います(*´∀`)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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