ゲームレビュー、ゲームサントラレビュー、ゲーム屋ネタをお届け!

コンシューマゲーム

【レビュー】雷子[3DS]。前代未聞のパッケージをひっさげた、佳作という言葉がピッタリの1本

更新日:

こんなパッケージのゲーム、見たことない!

いまだかつて、こんなにシンプルなパッケージのゲームがあったでしょうか?

 

20150412-raishi027

雷子[3DS]

読み方は「らいし」。制作会社はKLON(クロン)。2015年4月9日に発売されたシミュレーションゲームです。この開発会社、このソフトで初めて知りました…!

 

20150412-raishi028

裏面のほうがまだゲームっぽいという。

パッケージ表面を黒一色&漢字2文字だけにしようとは思いませんよね。この見た目だけでも、制作会社がただ者ではないことが想像できました。

 

で、公式サイトをのぞいてみたら、やっぱり個性的です。本作を買おうと思った一番の理由は公式サイトの紹介ムービーの出来が良かったから、です。

 

自分たちの会社を自虐的に語っているスタンスが個人的にポイント高くて。飾っておらず、ムービーを見た人に純粋に楽しんでもらおうという意識が感じられたんですよね。

これなら、ゲームもちょっと面白いんじゃないか?と思って購入に至りました。そしたら、今の今まで夢中になって遊んじゃいました。

結論から言うと『秀作』です。

名作というにはちょっと足りない部分が見受けられるものの、今時のTVゲームのアンチテーゼ的な要素もあり、非常に楽しく遊べます。

 

ストーリーは意外にも硬派。中盤から終盤はシリアス度高し

本作に登場するキャラクターはフルボイス。

そして最初、劉備、関羽、張飛が女性キャラになっているということを知ったとき、よくある女性化されてワイワイにぎやかで明るいストーリーなのかな?と思ったんですよ。

20150412-raishi007 20150412-raishi2000

張飛が幼女になっているなど、キャラクター造形は今時と言えるアレンジが施されています。

序盤こそキャッキャウフフなところが見受けられたものの、ストーリーを進めるに従って雰囲気はシリアスに。

 

20150412-raishi016

20150412-raishi020

20150412-raishi023

そもそも、三國志って武将がたくさん登場し、武勇や知略をぶつけ合い、そして散っていきます。本作のストーリーもそれに沿っているため、登場する数多くの武将が容赦なく死んでいきます

 

20150412-raishi000

上は公式サイトで見られるスクリーンショット。かなりシリアス度の高い画像が揃ってます。鬱シナリオや暗いお話が大好きなおしょ~としては、これも心惹かれた要素の1つでした。

 

20150412-raishi022

プレイの進行にともなってどんどん仲間がいなくなっていくシミュレーションゲームって普通ではありませんよね。最後のほうなんて主人公含めて2、3人とかになったりするなど、本当に容赦がありません。

散っていく武将の記載は文章のみ、という場面も多いためアドベンチャーで良くある泣かせる演出を見慣れていると淡泊と感じる人もいるでしょう。ただ、淡々とストーリーが進んでいくところは非情な時代を表現しているのに一役買っており、良さでもあるのかな、と感じます。

 

シミュレーションパートのレスポンスは最高

さて、本作のシミュレーションパート。

グラフィックはお世辞にも褒められたものではありません。具体的には…

20150412-raishi014

何世代か前のゲーム機を思い起こさせる出来です。

最初これを見ると、ヤバイの買っちゃったかな?と思ったんですが、遊んでるうちにまったく気にならなくなりました。

派手なエフェクトなどが無いため、戦闘進行やキーレスポンスが非常に良いんですよね。これは見た目ではわからなかった部分です。

 

20150412-raishi002

各武将には特技が存在。ただ、あまり意識しなくてOKなゲームバランスになってます。レベルも各武将の単体では存在せず、軍全体のレベルに応じて兵力が増える仕様になってます。

ステージ前の編成画面なども一切無し。とにかくシンプルに遊びやすく余計なものをそぎ落としてあります。結果、とても軽快に遊べるんですね。

ストーリーの先が見たい!という欲求がサクサク満たされることになり、プレイしていてストレスを感じる部分はほとんどありませんでした。

 

プレステ1時代にあったような作り手の自由度が感じられる秀作

2015年に出たゲームとは思えない独特の雰囲気がある本作。

声優さんの演技の一部で「ん?」ってなる部分など、大手制作会社との開発費が違うんだろうな、と感じるところも多々あります。しかし今の時代にはない独創性を強く体感できるのはとても新鮮です。

20150412-raishi021

ストーリーは三國志を知っているとわかりやすい部分もありますが、知らなくても問題はありません。変わったゲームであり粗もありますが、少なくとも自分は夢中になって遊ぶことができました。

名作ではなく、佳作という言葉がピッタリな1本。面白いか、面白く無いかで言えば確実に面白いので、この記事や公式サイトを見て惹かれた人はぜひ買ってみてくださいね(*´∀`)

The following two tabs change content below.
1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

gekicore-gamelife-ad-pc

gekicore-gamelife-ad-pc

-コンシューマゲーム
-

Copyright© おしょ〜の激コアゲームライフ , 2024 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.