面白くないのに買ってもらえるのか?
基本、ムリです。
ユーザーとしてはゲームで面白い体験をしたいので、面白くないゲームをわざわざ買いたくありません。クソゲーを、しかも喜んで買ってもらうなんて方法は無さそうに思えます。
ただこれ、目線を変えてみると実は不可能では無いんですね。そもそも、クソゲーは本当に売れないのでしょうか?
クソゲーであることが価値
ゲームの面白さはワクワクしたり感動したり高い爽快感などがメインです。そして、それらはクソゲーが決して持ち得ないものです。
しかし、クソゲーにはクソゲーならではの価値があります。具体的に例を挙げてみましょう。
GUNDAM 0079 The War For Earth[PS1]
ガンダムと名前がつくゲームであればいいだろう、という感じで発売された本作。その中身はまさにクソゲーでした。ガンダムゲームなのにアドベンチャーという時点でアレなのでさすが、登場人物がすべて実写。しかも外国人が演じているのです。代表的なのがシャア。
…あなた誰?
割れたアゴ、プニッとした顔つきはとても赤い彗星のシャアとは思えません。この時点で購買意欲激減です。
ゲームとしても理不尽極まりないシステムを搭載。ムービー中に単純なアクション入力を行うんですが、説明とか一切ありません。そして失敗は即ゲームオーバーという鬼畜仕様。誰がこんなの買うんだっていう作品です。
・ケツアゴ仕様のシャア
・登場人物がみなアニメとは似ても似つかない外国人を起用
・アニメと同じ声優が吹き替えを担当するシュールさ
・初見殺し多発の理不尽極まりないゲーム性
どれも、普通のゲームとしてみれば最悪レベル。これを面白いですよ!と売るのは詐欺に等しいです。しかし目線を変えてみると、これらの要素が実は価値になるんです。
たとえば、ソフトの展示と一緒につけるコメントPOPに
「クソゲーの帝王」
世の中にクソゲーはたくさんあれど、これは最強にクソな1本。
史上最弱と言えるぐらいちょっとしたことでガンダムが死にまくります。初プレイだとガンダム起動するまでに20回は死ぬと思います。
これ、友達が遊びに来たとき使ってみてください。いろいろな意味で盛り上がりますよ(*´∀`)
という内容が書かれていたらどうでしょう。どれくらいクソでガンダムが死ぬんだろう?ってちょっと興味が出ますよね。クソな部分が逆に価値に転換しているわけです。
実際、これらの要素をコメントPOPで伝えたところ、驚くことに売れたんですよね。しかもそのお客さんは「コメントPOPごと売ってください」と言ってくれました。クソゲーであることをわかった上で、それに価値や面白さを感じて買ってくれたんですね。
なので、クソゲーを喜んで買ってもらうには『クソな部分を面白く興味を惹くように伝え、人の持っている好奇心に訴えかける』のが有効な方法です。
普通の良作でもこの手法は使えます。ただ、良作であればそのゲームで得られる体験を書くだけでも売れます。だって普通に面白いですから。
ただ、クソゲーはそうはいきません。面白くないという十字架を背負っちゃってるんですね。これ、そのままだとただの売れ行きを無くす重荷になってしまいます。そういう場合は見方を変えてマイナス部分をプラスの価値に転換してみましょう!
というわけで、最後はケツアゴシャアが見られる動画を貼り付けて終わりにします。
しかし本当にクソゲーですねこれ…(*´∀`)
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