5/24で国分寺店が閉店しました
オープンしてから約1年ちょっと。力及ばず、閉店となってしまいました。
羽村店が閉店してまでオープンした店舗でしたが、やはり新規出店のため認知がなかなか進まず、売上の上がるペースが遅かったです。
長い目で見れば売上はもっと上がってきたでしょうが、赤字という部分が大きかったです。上司やその上の立場の人にとって、赤字というのは存在価値が無いのと同義なので。
さて、今回は
『ゲーム屋が閉店したあと、どうなるのか?』
を記します。
あまり知る機会が無い、ゲーム屋の閉店後の姿を赤裸々にお伝えします。PAOの場合、系列店がまだ存在するので、単店の閉店作業とは違うと思います。その点はご容赦ください。
閉店後にすること① 商品移動
閉店した時点では、お店に大量の在庫があります。これを、系列店に移動するのが最初の作業です。
国分寺店では、2日に分けて移動作業を行いました。
商品移動先店舗の店長が国分寺店に集合
↓
リストに従い、商品を確保
↓
POSで1本1本、商品移動をかける
↓
箱詰めして自店に持っていく
という流れです。
国分寺店の在庫量は、系列店では一番少ないです。ただそれでも作業的には店長1人が1日レベルの作業になります。箱詰めした商品の量は1店舗あたりダンボール箱30箱以上になることも。地道かつ正確な作業が要求されます。
閉店後にすること② 店内の棚解体
在庫をすべて移動してから、次に店内の棚を解体する作業に入ります。今回、おしょ~はここから担当でした。
まずは、買い取りPOPやゲームの展示POPなどを取り外していきます。使えるものは各店長が前日に確保しているため、基本的には全部捨てちゃいます。
POPをすべて取り外したら、次は棚の解体です。
お店の棚は什器(じゅうき)と呼ばれる、鉄製の棚が組み合わさってできてます。ネジ止めが必要なく、差込口にガスッとはめる感じでできてるんですね。閉店時は組み合わせるときとは逆に、棚板をガンガン外していきます。慣れているとかなりのスピードで外すことができます。
外した什器は上画像のようにまとめて置いておきます。什器が鉄製のため、なにげに体力、筋力が必要な作業です。閉店作業→筋肉痛、の流れは定番です(;´Д`)
閉店後にすること③ 運び出し
棚の解体が終了したら、次は運び出しとなります。
トラックを借りてきて、そこにバラした什器を突っ込んでいきます。なるべく少ない回数で済ませたいので、トラック内に考えて突っ込まないといけません。気分的にはテトリスです。
また、積み込み&下ろす作業の2ヒットコンボで一番筋肉痛が促進します。棚板1枚の重さはさほどでは無いのですが、5枚まとめて持ったりするため、握力がだんだん失われてくるなど体力勝負に…。
人間の破壊衝動が刺激されるのか、閉店作業というあまり喜ばしくない業務なのに店内解体と運び出しはなぜかテンションが上がります。
トラックの運転はできる社員が少ないため、だいたい自分かもう1人が担当します。ゲーム屋にかぎらず小売店に勤めようとする人はAT限定でOKなので、車の運転免許は持っておくと良いですね。
解体からはあっという間
運び出し前の店内パノラマ写真。
運び出しが終わると…
空っぽに。
あとは内装業者に連絡し、作った内壁やトイレ部分を壊し、不動産屋に受け渡せる状態にして終了です。そこからあとは経理的なところの業務になるので、店長クラスが実質行う作業はほとんどありません。
できればやりたくない作業
おしょ~がPAOに入社したのが10年前。その間、5回の閉店作業を体験しました。
開店から続いた歴史に終止符を打つ作業のため、できればやりたくない作業です。売上が上がるわけでもありません。ただ、やらないと出血が止まりませんし、本体が死亡してしまっては元も子もないので、止血の意味でやらないといけません。
▲国分寺店の上看板にある『ゲーム専門店』という文字と、がらんどうになった店内。寂寥感がただよいます。
PAOの場合はこれで5店舗となりました。半年ぐらい前に『ゲーム専門店は生き残れるのか?』という記事を書きました。ゲーム専門店は5年以内に完全に無くなる、という趣旨の記事です。
このときに書いた内容と、今の予想はほぼ変わっていません。事実、PAOでもゲーム以外の商材を入れて複合化している店舗が2店舗あります。残りの店舗もそういう形になっていくでしょう。
また閉店作業が起きないよう、日々努力していくしかありませんね。
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