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【レビュー】キングスフィールド(KING'S FIELD)[PS1]。フロムソフトウェアの処女作にして原点。

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何回死んだかわからない

発売から20年経っても、あの死亡時の断末魔の叫びは耳に残ってます。

初代プレイステーション(以下PS1)の発売からわずか13日後、とあるゲームが発売されました。

 

kingsfield1-1

キングスフィールド(KING’S FIELD)

です。

PS1が発売月である1994年12月。17タイトルが発売されたのですが、ラインナップ的にはかなりカオス。

 

【12月3日】

リッジレーサー(ナムコ)
A列車で行こう4 EVOLUTION(アートディンク)
麻雀ステーションMAZIN〜麻神〜(サン電子)
熱血親子(テクノソフト)
TAMA(タイムワーナーインタラクティブ)
麻雀悟空 天竺(エレクトロニック・アーツ・ビクター)
極上パロディウスだ! DELUXE PACK(コナミ)
クライムクラッカーズ(SCE)

【12月9日】

喜国雅彦印 笑う婦警さん パチスロハンター(FORUM)
ツインビー対戦ぱずるだま(コナミ)

【12月16日】

KING'S FIELD(フロム・ソフトウェア)
モータートゥーン・グランプリ(SCE)

【12月22日】

宝魔ハンター ライム Special Collection Vol.1(アスミック)
柿木将棋(アスキー)
ツイン・ゴッデス(ポリグラム)
実況パワフルプロ野球'95(コナミ)
ジオキューブ(テクノスジャパン)

(※赤字はおしょ~が買ったゲーム)

 

はっきりいって、半分ぐらいはクソゲーでした。その中でなぜKING’S FIELDを買ったのか? 理由はRPGだから、でした。発売間もないゲーム機では、開発に時間のかかるRPGが出るのはしばらく先です。そんな中、聞いたことも見たこともないメーカーだしタイトルだけど、RPGとついていた本作は他のタイトルに比べ惹かれるものがあったんでしょう。

しかし、買ってみたらこれが恐ろしい難易度だったんです。

 

死んで死んでまた死んで覚える

一人称視点の本作、今でこそ見慣れた視点ですが、当時はポリゴン、3Dゲーム自体がほとんど未知でした。

 

kingsfield1-2

こんなカクカクのポリゴンでも、当時は臨場感に溢れているなーと感動したものです。で、この視点でマップをグイグイ進んでいきます。

ただ、最初から難易度はかなり高いです。

・ザコの攻撃を食らうと体力が半分以上減る

・自分の攻撃は何発も当てないとダメ

・チュートリアルは一切なし

・一人称視点なので、死角から攻撃されたりする

・しかも遠距離攻撃をしてくる敵も出てくる

ので序盤で心が折れた人もいるでしょう。

 

敵が出す音を頼りに、通路の曲がりかどなどはちょっとだけ身体を出して左右を確認するなどして用心深く進んだりしてもクリアまでに少なくとも数十回死にます。ヘタすると100回を超えるかも…。

 

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▲攻撃の瞬間。相手に近づくと同時に剣を振り、当たったら後ろに下がる、というヒットアンドアウェイが基本でした。複数体に囲まれたときの絶望感はハンパありません。

 

初見ではぜったい死んでしまうような、いやらしい罠も存在したため、『死んで覚える』を地でいくようなゲームバランスでした。

 

コアゲーマーには評価が高い

しかし、難易度が高いことが逆に功を奏し、おしょ~は本作にどっぷりハマることになりました。普通のRPGと違い、けっこうどこまでも進んでいけるのでのがすごく良かったんですね。

それまでのRPGはどこの街に行ってどうしろ、などというものが多かったため、自由度の高い本作が新鮮に映ったんですね。フロアの制限こそあれど、基本的には自由に進んでいけて、視点も一人称のため、冒険している臨場感はハンパなかったです。自分が強くなれば倒せなかった敵を倒すことができるようになったりして、どんどん行ける(生き残れる)範囲が広くなっていくのが快感でした。

 

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▲ラスボス。ムーンライトソードという最強の剣を使っての遠距離攻撃で倒すことになります。ムーンライト(月光)という名称は、以後フロム・ソフトウェアのゲームでお馴染みのものとなっていきます。

 

ちょうど高校生のころで時間もたくさんあったため、クリア後もまた1から遊んだりして、かなり楽しみました。ただ、比較的ライトゲーマーの兄貴は、プレイ中の自分を見ていて「どこが楽しいのこれ?」って首をひねってましたね(;´Д`)

 

難しいからこそ得られる達成感

その後、シリーズはPS2,PSPで発売されました。ただ、PSP版がそれまでのシステムと変更され3DダンジョンRPGになったため、評価がかなり低くなってしまいました。それから続編は出ていません。

ただ、その高難易度の魂は『デモンズソウル』へと受け継がれて今に至ります。そのデモンズソウルやダークソウルなどが海外で評判が良い、というのはなかなか興味深いです。難しいからこそ得られる達成感は、国を超えて支持される要素なんでしょう。

硬派なタイトルを作り続けるフロムソフトウェアの原点が、本作にはたっぷり詰まっています。PS3でも遊べるので、未プレイの人は話のネタに中古を買ってみて遊んでみるのも一興ですよ(*´∀`)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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