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【ファミコンレビュー】スパイvsスパイ。罠をしかけてかけられて。2人同時対戦に超ハマった1本。

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コロシアイなのに笑っちゃう

今回紹介する1本は騙しあいの殺し合いなのに、なぜか思わず笑っちゃって楽しくなる、という貴重なゲーム性を持っていた1本です。


スパイvsスパイ[1986年 ファミコン]

ケムコ(コトブキシステム)が海外ゲームをアレンジ移植したゲームです。タイトルの見た目的にはパッとしない1本ですが、対人戦が激アツで超盛り上がる1本でした(*´∀`)



ヘッケルとジャッカルという2人のスパイが新型ディスクシステムの設計図を奪い合うというストーリー。


当時としては非常にめずらしい上下2分割の画面で2人同時プレイができました。お互いが各部屋に隠されているパスポート、お金、設計図、鍵この4つを集め、カバンに入れて脱出扉を開ければ勝利というもの。

しかし、手に持てるアイテムは基本1つだけ。カバンがあれば4つまで入れることができますが、ただ単に集めているだけではダメでした。

相手と同じ部屋で出会うと直接バトルに!ここで負けてしまうと、30秒間気絶(死ぬ)してしまい何もできない状態に。

そして、持っているアイテムは各部屋のどこかに隠されてしまい、また探さなければいけません。相手はゆうゆうと30秒間の間、アイテムを探せるので一度死んでしまうとかなり不利になります。

そして、本作最大のキモ。それは

罠を無制限に仕掛けられる

ところです。本作には4種類の罠があって

【時限爆弾】
→設置した部屋に入ると2秒間後に爆発。
【ダイナマイト】
→設置した場所を調べると爆発。
【スプリング】
→設置した場所を調べるとすっ飛んで死亡。
【硫酸バケツ】
→設置した場所を調べると上から硫酸入りバケツが落ちてきて死亡。

これを部屋の各所に仕掛けられるんです。
ただ、時限爆弾以外の罠は対応したアイテムを持っていれば
防ぐことができます。そして、ここで生きてくるのが2画面分割!

お互いの行動をお互いが全部見れちゃう

んですね。
「おっ、アイツあんなところに罠仕掛けてやがる」
「やべぇ、相手は剣を手に入れたか…直接戦闘は避けたいな」
など、全部筒抜けです。

だからこそ、相手の上を行くように裏をかいた駆け引きが必要になってくるわけです。でも相手のウラをかこうと罠をたくさん仕掛けていると、どこにどの罠を仕掛けたか忘れてしまい、自分の仕掛けた罠にひっかかるなんていう状況になることがも(*´∀`)

お互いの行動がすべて見えるといっても自分のキャラも動かさないと行けないので全部を把握できないところが面白さにつながっていましたね。


▲全部のアイテムを集めて脱出するシーン。残された相手スパイは自爆装置が作動して死亡するというシビアな表現がされてました。


▲画面を切り替えて、自分の位置、相手の位置をチェックできます。これでうまく罠を考えて仕掛けていくのが楽しいです。

お互いを上手くひっかけて騙し合うフツーに考えればケンカになりそうなゲームシステムですが、画面2分割のおかげでやっていることが筒抜けなのが良かったですね。

罠を分かって突撃したつもりが、違う種類の防止アイテムを持ってしまっていて逆に死亡したり、ハプニングが尽きなかったのがゲームの息の長さにつながっていました。

ファミコンで2作品、あとはゲームボーイで出たあとはぷっつりとシリーズが出なくなりました。でも今はネット対戦があたりまえにできる環境なので、どこかがリメイクしてくれないかなぁ…とこの記事を書いていて思いました(・ω・)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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