ファンタシースターシリーズ3作目
セガが誇るRPGシリーズであるファンタシースター。
メガドライブで発売された3作目が本作となります。
ファンタシースター3 時の継承者[1990年 セガ]
前作から1年という早いスパンで登場した本作は、それまでのSF的な世界観とはガラッと変わり、ファンタジー的な雰囲気が全面に押し出されていました。
タイトル画面。本作の音楽は非常に素晴らしく、特にタイトル画面のBGMは、シリーズでも屈指の名曲。音楽は全般的に洗練されており、良い曲が多い!
パーティメンバーが増えたり、戦闘時にピンチになると音楽が変化するなど、凝っているところは非常に凝っています。その中でも、一番力を入れたと言えるイベントが存在するのです。
ドラクエ5より早く実装された結婚イベント&親子3代での冒険
本作いちばんの特徴が【結婚イベント】です。
初代主人公ケインは、海岸に打ち上げられていたマーリナという記憶喪失の少女と出会います。そしていざ結婚しようと思った矢先に、敵からさらわれてしまい、マーリナを取り戻す旅に出ることになります。これがゲームの発端です。
途中、仲間に助けてもらいつつ、マーリナを取り戻すことに成功する主人公。無事これでめでたく元の鞘に収まると思ったら…
発生する究極の2択。
助けたマーリナと、実は許嫁だった仲間のリナ。派手系と地味系、あなたならどちらを選ぶ?
ドラクエ5でも結婚イベントがありました。しかし本作の発売は1990年。ドラクエ5は1992年発売。なので、本作を買ったユーザーはドラクエより2年も早く結婚イベントで頭を悩ませていたんですね。おしょ~自身もモニターの前でウンウン唸り、判断できず1時間ぐらい放置して考えた想い出があります。
ドラクエ5では選んだ後、大きくシナリオは変化しませんでした。しかし本作では選んだヒロインによって展開は大きく変化します。
マーリナと結婚した場合、2代目主人公はアイン。テクニック(魔法)能力が非常に強いキャラとなります。見た目もカッコイイんですよね。
リナと結婚した場合、レインとなります。アインとは逆に、テクニックがまったく使えない戦士タイプ。
生まれた子供の見た目が違うのはドラクエ5と同様です。しっかし、シナリオまでまったく異なってくるあたり本作ならではの要素といえるでしょう。
リナの娘、リンに罵倒されるシーン。1代目主人公ケインが許嫁であったリナを選ばなかったことに対する恨みを、息子のアインが言われることに。結婚したキャラごとで世代を超えた展開が楽しめるのが本作の大きな魅力です。
あ、そして…
2代目にも結婚イベントが発生します
ドラクエでは1度だけでしたが、本作は3世代に渡る冒険ということで、結婚イベントも2回存在するんですね。ドラクエより前に究極の選択を、しかも2度やらせるなんてさすがネジの数本抜けた(褒め言葉)セガが製作しただけのことはあります。
この分岐の仕方は当時としては画期的でした。最低でも4回プレイしないと、すべての主人公でのエンディングが見られません。ドラクエ5では物語の大筋は変化しないため、どれだけ壮大な物語を作ろうとしていたのかがわかります。
戦闘は劣化気味。あと謎の敵キャラデザイン
残念だったのが戦闘部分です。
2では攻撃時にキャラクターがモーションするなど、非に評判の高かった戦闘なんですが…
3では開発期間の短さからか、キャラクター表示は撤廃。敵が大きく表示されるようになりました。武器の違いや魔法による攻撃エフェクトの違いはあったものの、2のような戦闘を求めていたユーザーにとっては不評となってしまいます。
あと敵キャラデザイン。これが本当に謎でした。
!?
あ な た 誰 ?
いきなり空中にあらわれる、筋肉モリモリマッチョマンの変態さん。
物語の後半に行くにつれ、こういった突拍子もないモンスターが数多く登場するようになります。プレイしたときは「うわぁ…」と思わず声が出るぐらい、世界観にまったく合っていません。これもまた、開発期間が短いがゆえの弊害といえるでしょう。
結婚、マルチエンディングなど意欲的に新システムを盛り込んだRPG
RPGで結婚イベント&マルチイベントを盛り込み、それぞれストーリー展開を変化させるなど、既存のRPGでは見られなかった意欲的な仕様はとても評価できるものでした。
ネイ、という名前が意味合いを変えて登場したり、1000年ごとに蘇る存在のダークファルスなど、既存ファンに向けての要素もしっかりと存在。雰囲気はあまりファンタシースターっぽくないものの、プレイして面白いことは確かです。
現在、中盤初めからシナリオ展開が変化し、エンディングまで異なるRPGは、ほぼ存在しません(オープンワールド系以外)。開発環境やコストの問題で、実現しようとしてもまずムリでしょう。
容量の都合でシナリオを削らなければいけなくなった、という開発者の談話があります。それはつまり、意欲的なコンセプトにまだ時代がついて来られなかった、と言い換えることもできるでしょう。
もし容量問題がなく、シナリオや演出面にもっと力を注ぐことができたなら、いわゆる『神ゲー』と呼ばれたのかもしれません。
個人的には2が一番シリーズで好きですが、この3も結婚システムを中心に、非常に印象に残っているRPGです(*´∀`)
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