ゲームレビュー、ゲームサントラレビュー、ゲーム屋ネタをお届け!

コンシューマゲーム

【クリアレビュー】ロボティクスノーツ。あまりに長すぎた助走。

更新日:

プレイ時間46時間30分3秒

(※本記事は2012年の旧ブログ記事に加筆訂正したものです)

 

robo_ending

はい、というわけでロボティクスノーツ、エンディングを迎えました-!

プレイ時間は46時間30分と3秒。ルートダブルよりもちょっと長いくらい? アドベンチャーゲームとしては大作の部類に入ります。ネタバレありなので遊ぶ予定のある人は見ないでくださいね(・ω・)

評価的にはかなり厳しめ。

100点満点で50点。

・PHASE9までが長すぎる

最大の欠点がこれ。

終盤(PHASE9~12)のストーリーは加速して、いい感じに盛り上がっていきます。しかしPHASE8までの物語があまりに遅すぎるのです。助走が長ければ長いほど、その後の盛り上がりも期待しちゃうんですが、あまりに長いと「この助走…どこまで続くのかな」という風に思ってしまいます。

・PHASEのロック解除もめんどう

基本的にPHASE1~12までは同じ時間軸上のストーリー。数字の大きいほうほど未来の話です。それを順繰りに見るのが一番わかりやすく物語を把握できます。

しかし、進め方によってはPHASE5からいきなりPHASE8に飛んだりも。そしてPHASE9以降はロックがかかっていて、PHASE5~8をクリアしないと見ることができません。また、PHASE6,7,8に入るにはそれぞれ別な条件をPHASE1~5で満たしている必要があるんですね。

それをやり直す作業がとてもめんどうでした(;´Д`)

PHASE6~8は各キャラのルートも兼ねているんですが、ストーリー的な進捗も薄いしホントに必要なのか?という感じ。ここで助走のスピードもかなり落ちちゃった感じです。

PHASE9からの盛り上がりはなかなかあったんですが、助走の長さに見合ってたかというと…(;´Д`)
前半を圧縮しつつ伏線をもっとちりばめ後半で伏線を発動させるというものもほとんどなかったのでシュタインズゲート的なカタルシスはありませんでした。

全体的にのんびりしていて種子島の雰囲気が良く出てることは
あるかもしれないのですが、長さと快感(面白さ)が比例していないのが大問題。今後の科学アドベンチャーの課題はシュタインズゲートを超えられるかどうか? が常に課題となるでしょう。

シュタインズゲートは伏線の回収が見事だったため、超えるのは難しいのかもしれません。しかし壁は超えるためにある、ということでぜひ次回作で成し遂げてほしいです( ´∀`)

キャラ、設定について

主人公が葛藤し、悩み、成長して問題を解決していくのが物語における鉄則の1つ。しかし本作の主人公、海翔ははじめからある意味性格が完成されています。

格闘ゲームにしか興味がなく目指すは全国一位。感情もクールという人物。それが本作では首尾一貫しています。ある種の感情移入はできるんですが、やっぱりもっと悩んだりつまづいたりして
一度は叩きのめされて、そこから這い上がる過程を見せて欲しかったです。

rn4

制作者も言っていましたがあき穂と海翔、2人併せて主人公みたいなところがあるため、仕方がないのかもしれません。おしょ~的にはあき穂を主人公にして、海翔はサブキャラとして描いたほうがプレイヤーの感情移入しやすかったでしょう。

一度信じていたもの、格闘ゲームに裏切られるようなことがあって、一度はそれを捨てようとして…みたいな流れがあったほうがもっと感情移入できたはず。

やっぱ、クール目のキャラが主人公だと感情移入は難しいのかなぁ。科学アドベンチャー第四弾の主人公はもうちょっとアツい人を期待します。

 

『ロボット』『拡張現実』の2点について

前回がタイムリープという壮大かつ多少非現実的なものだったのに対して、今回は地に足の付いた2つが用いられています。物語の中の役割としてはどちらもある程度メインに働いていましたね。

 

rn2
ガンヴァレルというモチーフを元に作られたガンつく1号は物語の中心的存在として存在感はバツグンでした。

逆に専門的な話に入り込みすぎて物語のキャラクターが組み立ての説明を延々と話し合っていたのはまずかったかも。文章量がかなりあったにも関わらず結局あまり決まらないまま場面が終了、ストーリー中の進展度も遅く読み終わって「うーん」という感じでした。

拡張現実も、あまり使う機会がなく君島レポート集めとジオタグ集めぐらいでもうちょっと積極的に謎解きやシステムに組み込んでも良かったんじゃないかと。現実では見えていないけど、ポケコンだと見えるとかその逆とかのギミックは面白かったのでもう一つ進化させて欲しかったです。

3D化されたキャラ

rn1

これはけっこう良かったです。イラストとあまり変わらないレベルで3D化されており、セリフと一緒にキャラが動くことで存在感というかリアリティが確実に増しました。

多少モーションが長いときにメッセージが表示されない時間があるのが気になるぐらいでしょうか。これは今後も採用して欲しい技術ですね。

 

 

シュタゲに続く科学アドベンチャー第3弾として期待が高かっただけに、正直肩すかしを食らった感は否めません。

ただ、新しいネタやギミック、仕掛けに挑戦していること自体は
とても評価できることだと思います。シナリオ全体としては個人的に評価はあまり高くありません。ただ科学アドベンチャー第四弾の『カオスチャイルド』で挽回してくれると信じています(・ω・)

The following two tabs change content below.
1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

gekicore-gamelife-ad-pc

gekicore-gamelife-ad-pc

-コンシューマゲーム
-,

Copyright© おしょ〜の激コアゲームライフ , 2024 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.