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【ゲーム屋ネタ】チラシに載ってるゲームって、どういう風に決めてるの?

更新日:

PAOでも8月にチラシをいれました。

ネットが発達した時代においても、まだまだ販促手段として一般的な新聞折込チラシ。PAOでも8月にチラシを入れました。

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さて、このチラシに載っているいろいろなゲーム。このラインナップはどうやって決めているのか?を今回はお伝えします。

 

大まかな紙面内容の打ち合わせ

まず、どんなチラシにするか?を大まかに打ち合わせします。キャッチコピーから、載せるゲームの傾向、イベント系などなど。今回は夏まっさかりということで、わかりやすいチラシを目指しました。

チラシの目的は新規のお客さん&しばらく来ていないお客さんでした。『超爆裂特価』というキャッチはベタですが、ひと目で安さ感が出ます。

また、これまでのチラシがちょっといろいろ凝りすぎていてわかりづらくなっていたため、キャッチコピーの上にゲーム、という文字を付けることでゲーム屋ということがわかるようにしました。

他には

・年に1度のお得な日の告知(超PAOの日)

・開催していたイベント(握力測定)

・こんなゲームどうですか、という提案枠

・買取アピールスペース

・各店の地図、写真、店長の直筆コメント

・PAOの良いところ

を入れてあります。

この要素をどの場所にどのぐらいの大きさで入れるか?を上司と話し合いながら決定していきます。ウチの場合はざっくりとしたラフを上司が書き、細かいところをデザイナーに伝え、仕上げてもらいます。

これでエリアが決まったら、いよいよ特価商品の選定に入ります。

 

特価にするゲームの選び方(PAO流)

まずは商品データをごっそりcsvファイルに入れ、リスト化します。こんな感じです。

 

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PS2やWii,PSPやDSの旧機種も含めるのでかなりありますね。

まずここから

①安くできる(したい)タイトル

②どーにも動かないタイトル

③メインで動いているタイトル

の3つに絞って選んでいきます。

 

①安くできる(したい)タイトル

チラシの真ん中あたりにあるこのエリア。8円や88円で買える1買える価格を目玉に、安いゲームを入れていきます。

 

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このエリアは小学生などのお子さんや、一見のお客さんを想定しています。やっぱ、初めてのお店だといきなりそこそこの値段ゲームを買ったりするのは敷居が高いので。

また、子供向けのタイトルや有名タイトルを意識して入れてます。そういったタイトルはそれまでにすごく売れているため中古の仕入価格もかなり安くなっています。なのでドラクエモンスターズジョーカー1とか、ここまで安くしても赤字になってません。

旧機種系は在庫的に少なくてもあまり問題ありません。安くする&在庫を無くす、という2つが両立しているので載せやすいですね。また、現役機種でも在庫が多い、など理由があって、タイトル的に有名系であれば載せることもあります。

やっぱり売れていたタイトルは一定以上の面白さがあるから売れていたわけで。安くても面白いタイトルをできるだけ揃えたいです。夢のまとめ買い

 

②どーにも動かないタイトル

お店的に困っちゃってるタイトルです(;´Д`)

今回ではPSPやWiiを見ると…いくつかありますね。さっきのよく動くタイトルと違い、中古でも回らないタイトルは中古の仕入価格が下がりづらく、結果として『赤字』になることがあります。

今回で言うなら『HEROES`VS』『機動戦士ガンダム 木馬の軌跡』『テイルズツインブレイブ』『機動戦士ガンダムAGE ユニバースアクセル 』とかです。コア向けでマイナー系は中古でも動く数が少ないため、買取価格の見極めを誤ると一気に赤字に転落します。大きな声じゃ言えないですが、この4タイトルの赤字金額は約2000円です(;´Д`)

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▲PSPのこのあたりのタイトルはほとんど赤字。

でも動かずにずーっと在庫としてあるより、赤字でも売ったほうが売り上げは立ちますし、それが買取で戻ってくれば中古の仕入価格も下がります。

普通に売っていても動かず赤字に陥ってしまってるタイトルは、今回のようにチラシの特価とすることで少しで動いてくれれば、というお店側の事情もあり、利益は度外視していますね。

 

③メインで動いているタイトル

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メインで動いているタイトル=旬のゲーム、です。

この時は妖怪ウォッチ2の新品がなんとか確保できたので、けっこう安くして目玉商品としています。時期もあり、これはかなり売れました。妖怪ウォッチ1とマリオパーティアイランドツアーは新品で安くできるタイトル、ということで入れました。でも思ったより動かなかったのは、時期や旬を逃していたんでしょうね。このあたりはお客さんの心理を考えて載せる必要があります。

そして中古タイトル。『ペルソナQ』、『フリーダムウォーズ』、『モンハン4』、『龍が如く維新!』など、その時のランキング上位に入っているタイトルを通常価格より値下げして揃えました。お客さんの需要も高く、お店側も値下げした上で利益が取れる価格帯です。需給がマッチしていることでどちらにとっても良い形になります。

このメインで動くタイトルは、チラシより数ヶ月前に発売したタイトルがメインとなるので、新作が出ない年は商品選択にも苦労します。今年の年末とか、WiiUのスマブラとかが出たりしたら在庫確保できるか怖いですね。

 

商品課にOKをもらえばあとは載せるだけ

リストに特価をまとめ、商品課に価格のOKを貰えばあとはポチポチ紙面にジャケット画像や価格を入れていくだけです。最近はデータ容量がかなり大きくなってきてるため、PCのスペックやメモリがある程度無いと、セーブしてる途中で固まったりします(;´Д`)

上司からの突発的な変更などもあり、入稿日まで中身はいじってることが多いです。締め切り前の漫画家の気分ってこんな感じなのかしら?とも思ったり。

ただ、チラシ作り自体や特価の選定は楽しいです。お客さんの需要に応えつつ、お店側としても赤字商品や在庫が多いゲームを処分する必要がある。そのバランスを取って商品チョイスをするのは面白いですね。

今回紹介した方法は、あくまでウチ(PAO)のチラシのやり方です。他の法人さんはまったく違うかもしれませんので、PAOはこんな感じなんだー、って考えてください(*´∀`)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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