『東京魔人學園伝奇シリーズ』『九龍妖魔學園紀』を手がけた今井監督の最新作
今井監督の手がけるゲームに共通するのは『ジュブナイル』。ジュブナイル=少年期の物語、小説を指すことばで、ゲームにおいては学園を舞台にした少年たちの物語、ということになります。
過去シリーズでこのジュブナイルをいかんなく体現してきた今井監督。今回、また新たに手がけたのが『魔都紅色幽撃隊』です。
▲このリアリティのある(実写画像も背景にふんだんにつかってます)グラフィックが魅力の1つ。
■導入部分が非常にスムーズ。入り込みやすい作り。
過去作品でもそうでしたが、基本的にとある学園に主人公が転校してきて事件に巻き込まれ…という流れです。今回は主人公が夕隙社に入るまでがプロローグとして描かれます。
この導入部分がとても上手!
文章量は短いながら、効果的な演出とキャラの立たせ方をしており、プレイして数分で馴染むことができます。このあたり、さすが今井監督という感じですね。
■独特な画面演出『GHOST』が臨場感をアップ
本作の特徴として、特殊な画面演出『GHOST』が使われています。下の映像を見てください。
アドベンチャーパートでふんだんにこの演出が使われており、普通のイベント演出とは一線を画しています。奥行きや臨場感が段違いなので、それも世界観に浸れる一因となっています。
背景表現も広がりのある画像を使っており、360度ぐるりと視点が変化するのも新しいですね。
■感情入力システム、細かいところにこだわった世界観も健在
今井監督のゲームではおなじみの感情入力システム。今回はこれに五感入力も加わり、より深くなっています。
▲感情入力後の五感入力。この組み合わせによりキャラクターの感情や仲間になる、ならない、イベントの隠された秘密が明かされたりと奥が深いシステム。
また、メニュー画面や作品内に出てくる小物や車など、こだわりまくったリアリティ、雰囲気があります。
▲主人公がアルバイトをする夕隙社。本当にあるかのような小物、机、備品。こういうところのこだわりは大好きです(*´∀`)
▲ワーゲンバスのような社用車。センス良し!
■幽霊の行動先を読んで攻撃する独特の戦闘システム。
幽霊は基本目に見えないため、ウィジャパッドと呼ばれる特殊な装置を用いて戦います。
相手の行動先を読んで攻撃するため、空振りするのも多々あります。ただ、上手く読めて複数の仲間で攻撃できたときはしてやったり!
▲これがウィジャパッドの画面。VITA版だとかなり文字が小さいので、VITATVで遊ぶとかなり見やすくなります。
クセがあるので人によってはまったく合わない、ってこともあるかと。ただシミュレーションゲームが好きならおそらく大丈夫。おしょ~もゲームショウでは今ひとつピンと来ませんでしたが、製品版では面白さをつかむことができました。
時間制限もあるのでいかに効率よく霊をおいつめて攻撃できるかが鍵。戦闘前に罠をしかけたりもできるので、上手く利用することが早期撃破の近道です。
■過去シリーズを遊んで面白かった人は買い。また、ちょっと変わった学園アドベンチャーが遊びたい人にオススメ
まだ2話目が終わったところですが、すでにハマってます(*´∀`) やっぱり今井監督の作品は独自の雰囲気があって遊んでて心地よいですね。
▲九龍では成績表でしたが、今回は履歴書。自分の行動によってコメント部分が変化するのもおなじみです。
▲ステータスも自由に自分で上げられます。なにげに振れるポイント数が多いのも個人的には成長してる感があるので好きです。
感情入力も戦闘も他に類を見ないシステムですが、決して難しくはありません。あとキャラクターも魅力的なので、純粋にアドベンチャーとして買うのもぜんぜんあり。
ゴールデンウィークにちょっと変わったゲームが遊びたい、という人、この魔都紅色幽撃隊はけっこうオススメですよ(*´∀`)
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