ドラクエの堀井雄二さんがシナリオを手がけた、黎明期のAVG名作
ゲームを遊ばない人でも名前ぐらいは知っている堀井雄二氏。本作は『堀井雄二』『チュンソフト』『エニックス』という、ドラクエを作り出したトリオが、ドラクエ以前に発売したアドベンチャーゲームです。
■ファミコン初のAVG
もともとはパソコンで発売され、ファミコンに移植されたこのゲーム。それまでのファミコンゲームは、アクションやシューティングがほとんどだったところ
『テキストを読ませて謎を解いていく推理もの』
という、当時としては異色だったアドベンチャーという分野をファミコンで開拓した1本です。
これ、確かおしょ~の兄貴が買ったのですが、当時のソフトの相場は4500円程度。しかし本作は5500円という高値! 今でもその価格の高さを覚えているので相当インパクトがあったんでしょう(*´∀`)
■物語を読み、自分でコマンドを選び、進んでいく楽しさ
アドベンチャーという物語を読む面白さや、新しい発見があったときの喜びなど、それまでのファミコンゲームにはなかったワクワク感がこのポートピアには詰まってました。
自分で殺人事件の現場を調べるときは虫眼鏡を使うなど、AVGのシステムのスタンダードになったものもあります。
もともとはパソコンでの発売だったため、話としてはけっこう大人向けの内容でした。そのため、小学生の自分が物語を100%理解してはいなかったです。
■二転三転し、先が読めないストーリー
金貸しの山川耕造が何者かに殺された…というところから始まる捜査。こいつが犯人だ!と思わせておいて、実はアリバイがあって別の犯罪に関わっていた…
とか、情報提供があって、とある人間の家に向かったら、その人間も殺されていた…
など、捜査を進めていって、疑わしい容疑者が浮上するも、進展するにつれアリバイがあって犯人ではないことがわかったりして、一筋縄ではいかないようになってます。
▲不良のとしゆき。時代を感じるリーゼント頭。
▲グラフィックが簡素で音楽も無い本作。それだけにいきなり目の前に広がる殺人現場のビジュアルは半ばトラウマもの。
コマンド選択式のため、総当たりで進めることができるのですが、場所を移動するなどでフラグが経つ場合があるため、当時何回も遊んだにもかかわらず、毎回毎回迷う場面がありました。
しかもプレイ時間がけっこーな時間になるにも関わらず、セーブ機能&パスワードが一切無いので、クリアするまでファミコンの電源を切れないところがツライ部分。母親の『いつまでゲームやってるの!』という怒りが炸裂し、電源を強制的に消されることもしばしば…(涙)
■ゲーム史で一番有名な犯人。カンの良い人はパッケージを見ただけで…
本作の犯人はゲーム界において一番有名いって良いでしょう。ミステリー小説などでは使われたことがあるものでしたが、ゲームでは初。それだけに衝撃は絶大でした。
当時発売されていたファミコン雑誌ではスコアアタックや早解きの読者投稿コーナーがありました。そこでポートピアを一番早くクリアした人のコメントで忘れられないものがあります。
『パッケージを見たらピンと来た』
おしょ~はまったく想像もしていなかったため、世の中にはすごい人がいるんだなぁ、と思った記憶があります。
▲下がそのパッケージ。小学生のときはまったくわかりませんでしたが、今みてみると…なるほど、ですね。
ファミコン版ポートピアの発売から約30年。アドベンチャーゲームはゲームジャンルとしてかかせないものとなりました。そしてその流れを最初に切り開いたアドベンチャーゲームの始祖的存在として、そして日本一有名な犯人の名前とともにずーっとゲーム史にその名を残していくでしょう。
自分が今になってもアドベンチャーゲームが大好きなのは、本作の影響が少なからずありますね。先の読めない展開、衝撃的な結末…。WHITE ALBUM2以来AVGは遊んでいないので、ひさしぶりに何か遊んでみるとしましょうか(*´∀`)
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