ペルソナのカウントダウンは大成功
昨日、ニコニコ動画で行われたペルソナ大発表。来場者123万人、ツイート数1.9万とかなりの人が注目し、また拡散したことがわかります。
そしてこの発表の約2ヶ月前。謎のサイトという形で、この発表の日時を告知していました。
▲告知サイト。公開当時はいろいろな予想が飛び交ったものです。
今回の発表は、こういったカウントダウン系の手法を用いた成功例と言えます。これがもし「ペルソナライブの全国ツアー発表!」とかだったら、「なんだよ…ペルソナ5じゃないのかよ…」と多くの人が失望したでしょう。今回、アトラスは『ユーザーが望む発表内容を行い、評価された』と言えます。
しかし、他のメーカーではカウントダウンが上手く使えていなかったり、逆にメーカーに対する悪評につながってしまっているところがあります。ここでおしょ~が今年の8月に以前のブログで書いた記事を見てみましょう。今回の発表を見ていて思い出した記事です。
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■最近、カウントダウンサイトが多い
先日、ガンホーxアクワイアのカウントダウンサイトが公開されました。おそらくソーシャルゲームというのが大方の予想です。このような、正式にタイトルを公開するまえにホームページ上でカウントダウンを行い注目度を上げる。こういった手法って今はけっこう当たり前に行われるようになってます。
でもちょっと待った。
カウントダウンサイトって、本当に効果あるんでしょうか?
けっこうタイトルが公開されてガッカリする、ってことがあります。逆効果、ってヤツです。ここからおしょ~が個人的に考える、カウントダウンサイトの
・成功例
・ガッカリした例
・最悪の例
をそれぞれ1つずつ挙げてみます。
■成功例
トライエースの新作RPG、という表記。この時点でけっこう期待がふくらんでました。そして公開されたのは…
『エンドオブエタニティ』でした。完全新作の据え置きRPGのため、かなり期待が高まったのを覚えています。ベタな作りではありますが、カウントダウンをした価値があると言っていいでしょう。
■失敗例
スクウェア・エニックスのサイトで公開されていたカウントダウンサイト。星々を背景にキーワードがどんどん増えていくという形でした。特に、最初のキーワード『STAR』から「スターオーシャンの新作か!?」とネット各所で話題になりました。
ところが、フタを開けてみると…
∧∧
ヽ(・ω・)/ ズコー
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
STARというキーワードをカウントダウンの際にもタイトルにも使うあたり、スターオーシャンの新作と勘違いさせてアクセス増を狙う、という考えが垣間見えますね。
この2つの例の違いは
・ユーザーの期待感を失望感に変えたかどうか?
です。
カウントダウンをするからにはかなり力を入れたゲームだろう、と考える人が多いですよね。結果、公開までに期待感を高めるユーザーが多くなります。
そして公開されたゲームが、高まった期待感に合っているかどうか?
これが合っていた場合はその期待感がそのまま維持されるのでOKです。しかし、失望に変わってしまうようなゲームだった場合かなりのデメリットが発生します。特に、そのメーカーに対する失望感や裏切られた感というのは数値では計れないところです。
カウントダウンしてアクセス数が上がった!結果成功! なんて考えてるメーカーはいないでしょう。しかし、カウントダウンサイトでの新ゲーム公開は諸刃の剣です。目に見えない部分で信頼度の低下を招きかねない危険をはらんでます。
そして、次は最悪の例です。
■最悪の例
スクエニの10周年アニバーサリーカウントダウンサイトです。意味深な文を掲載しておりサイトのカラーもFFを予感させる青系。URLも
http://www.jp.square-enix.com/10thAnniversary/
という感じで、10周年の文字が入っています。これで期待するなというほうがムリですよね。最後の一文の『ROCK'N ROLL!』だけが不安をそそりますが…。結果、フタを開けてみると…
∧∧
ヽ(・ω・)/ ズコー
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
これはずっと語り継がれていくべき
最悪のカウントダウンです。
■ユーザーとの絆を使うエグさ
スクウェアとエニックスが合併してスクウェア・エニックスになり、そこから10年、いろんなことがありました。ユーザーとメーカーはゲームを通じて絆ができていきますし、スクウェアもエニックスも、FFとドラクエを擁する代表的なゲームメーカーです。その2社が合併したスクエニが、10周年記念サイトをカウントダウンで立ち上げる…期待するなというほうがムリです。
しかしスクエニは、誰にも望まれてない(この場合)ソーシャルゲーの復活告知に使いました。最悪です。
おしょ~も期待していただけにすっごくガッカリしました。これまで、ユーザーがスクエニに感じてきた10周年の絆は、スクエニにとってソーシャルゲーの告知ぐらいですよーと自分自身で証明しちゃったんですね。これ、恐ろしいレベルでエグいです。
カプコンの30周年サイトがありますがこちらのほうが100倍良い出来ですね。ユーザーからの声を募集して載せているところや、ヒストリーでユーザーが体験してきたであろうゲームを時系列で載せ、当時を思い起こさせてくれる点など見習うべき点がたくさんあります。
■やってはいけないことがわからない。それが重傷。
スクエニ自身はちょっとしたジョークのつもりがあったかもしれません。ただ、それを行って良い場面とそうでない場面があることに自分たちで気づけなくなっています。相当重傷です。
ファミコン時代の出せば売れる時代からゲームの質が問われるようになりました。今はツイッターやフェイスブックなどSNSの発展でメーカー、開発者の姿勢、考えがユーザーにすぐわかるようになっています。カウントダウンサイトを作ることで各メディアに掲載されアクセスが上がる効果があるのは事実です。
しかし、そういった場所を見る人はコアなユーザーが多く、高い期待を持ってアクセスしてきます。そして、発表が期待を満たせず失望に変わったとき、メーカーに対しての信頼感も低下します。
各メーカーはカウントダウンサイトについてよく考えて行うべきでしょう。そうしないといつのまにかユーザーにそっぽを向かれて狼少年状態になっちゃいますよー(´・ω・`)
特にスクエニは過去の資産にすがっている印象が強いです。その資産も目減りする一方なので、もっと社の方針&広報の仕方を考えるべきかなと。昔のメチャメチャすごかったスクウェアをリアルタイムで体験してきただけに今回の件に限らず昨今はいろいろ残念なことが多いです…
もうあのワクワクする日々は戻らないのかなー( TДT)
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■諸刃の剣は使い方しだい
ユーザーが望むべき発表内容を行ったアトラス。他メーカーも気軽にカウントダウンを行うのではなく、まず『ユーザーに望まれるゲームを作る』ことを第一に考えるべきでしょう。その上で注目と引き換えにユーザーのハードルを上げる手法を取るべきかどうか、しっかり考えて欲しいです。
まぁ、スクエニの場合はすぐわかりそうなことがわからないのが問題ですが…(;´Д`)
先にも書いたように、カウントダウンサイトは諸刃の剣。使い方しだいでプラスにもマイナスにもなります。今後、他メーカーで同じようなサイトがあった場合はその背景に注目してみましょう。そのメーカーが本当にユーザーのことを考えているかどうかがわかります。
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