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【サントラレビュー No.032】『ドラッグオンドラグーン サントラ』。最初は吐きそうになった、暗く重く救われないから刺さる音楽

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DODシリーズ最初のサントラ

ちょっと異色な音楽で、好みも激しいと思いますが一度聞いたら耳から離れないのも事実。

初代のドラッグオンドラグーンはテーマの1つが『狂気』でした。それを見事に表現しちゃっているあたり、名盤といってさしつかえないと思ってます。
ドラッグオンドラグーン サントラ-1
ドラッグオンドラグーン[PS2]のオリジナルサウンドトラック(画像は再販した2枚組のものです)

吐きそうな曲が乱舞

これねーゲームをやったとき最初は「なんだこの…車酔いというか吐きそうな曲は」って思ったんですよ。

普通、ゲームミュージックに限らず音楽って基本はメロディラインがあるじゃないですか。Aメロ~Bメロ~サビ、的な。このドラッグオンドラグーンの場合そんな綺麗なもんは存在しません。

なんかクラシックっぽいフレーズや楽器が使われてるのはわかるけど同じところが繰り返されてたりしてとにかく『奇妙』なんですよ。

以下、ライナーノーツより抜粋
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ドラッグオンドラグーンの一連の楽曲は、まず既存のクラシック曲群から、本ゲームの雰囲気に合致するフレーズを徹底的に抽出し、それら全てのフレーズを新たにフルオーケストラにより演奏、サンプリングしたものをあらためてコンピュータで再構築していきました。
---(抜粋ココまで)---

ドラッグオンドラグーン サントラ-2
↑ライナーノーツ画像。右の絵はゲーム主人公『カイム』。おしょ~がとっても好きなキャラでもあります。

これを見たとき納得しました。だって作り方からからして奇妙そのものなんですもん。

ドラッグオンドラグーンのストーリー自体も、1回プレイしたら絶対に忘れないようなストーリー展開を見せます。夢とか希望とかおよそファンタジーを題材にしたゲームでよく見かける明るい要素は皆無。ただひたすら断崖に向かって歩き続けるような絶望感を味わせてくれる、超絶に尖った逸品でした。

ただその尖りっぷりから熱狂的なファンを獲得したのも事実です。

暗くて、重くて、救われない三重苦な物語に流れる音楽最初は吐きそうなだったのにプレイしながら聴いているとそのうちトランス状態になっているという…。ゲームにまけずいろいろな意味で万人受けしない仕上がりの本サントラ。

今、実際に聴きながらこの記事を書いていますがまー落ち着かない落ち着かない。人間の根源に根ざす感情をえぐられて掘り起こされるような気分になりますね。

そんな奇妙なサントラである『ドラッグオンドラグーン』でオススメの曲はこの2曲

『第一章 城内』
『第五章 地上 一』

この2曲は確実に聴いていると落ち着かなくなり何かじりじりとした焦燥感を感じることでしょう。いい音楽、ではないかもしれませんが心に刺さる音楽であることは間違いなし。

そして、ゲームをプレイしてから聴くとなぜかハマってしまうという謎。

ゲームミュージックの中でもトップレベルで尖った1枚なので決して万人にオススメはできませんが、暗くて重くて救われない系が好みな人は、ゲームと合わせてブッ刺さる確率大です。

ちなみに旧サントラはプレミア化してました

ドラッグオンドラグーン サントラ-3
↑旧版のサントラVol.1。再販される前は10000円を超えるプレミアがついていました。
Vol.2は25000円超えだったことも…ゲームサントラは一度廃盤になってしまうと非常に手に入れづらくなるのが泣き所。

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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