ゲームミュージックは想い出によって感じ方が変化する
そのため、プレイヤーにとってはメチャメチャ泣ける曲であっても、未プレイの人にとっては「?」ってなる場合は数多くあります。
たとえばアドベンチャーゲーム。ストーリー、演出と密接にかかわっているため、特にその傾向が強いですよね。
終盤、とあるキャラが発する「もうゴールしてもいいよね」のセリフからの流れは当時、シナリオと音楽、演出が密接に影響しあう最高レベルの『泣かせる』仕掛けでした。
共に流れるボーカル曲『青空』は今聴いても目頭が熱くなります。
ただ、これはあくまでプレイした人の話。未プレイの人にとっては観鈴が辿ってきた軌跡も、「もうゴールしてもいいよね」のセリフに込められた万感の想いも知りません。
そのため、『青空』を聴いたときも「いい曲だなー」と感じることはあっても、涙腺を破壊するところまでいかないことが多々あります。
もちろんボーカルのLiaさんの歌声は癒しを含んだ素晴らしい歌声ですし(アルバム軒並み持ってます)、麻枝さんの作曲作詞、折戸さんの編曲も言うことなし。パーフェクトなんですよね。
プレイした人にとっては。
プレイしていない人が初めて聴いたゲームミュージックで泣けることって感受性の豊かな人を除き、かなり確率的には低い出来事です。事実、自分も鳥肌まではあっても泣いた曲はありませんでした。
この曲を聴くまでは。
■未プレイなのにイントロから泣けた
そんな中、ふとしたキッカケで耳にすることになった曲がありました。原作ゲームは世代的にもズレていて、遊ぶ機会はまったくありませんでした。
確かネットのゲームミュージックベスト100、的な動画だったかな? そこではじめて耳にしました。
「…!?」
開始数秒のイントロ部分でもうゾワゾワッと鳥肌が。メインメロディに入るこの時点でもう「これは名曲だ」と直感的に感じたのを強く覚えてます。
そのあと、メインメロディに入った部分でもうブワッと涙が出ちゃったんですよ。
それまで30年以上ゲームミュージックを聴いてきて、『プレイしてないゲームの曲』を聴いたとき泣いたのはこれが初めて。
もう最初から最後まで完璧でした。
年齢を重ねて、涙腺がゆるくなったのかな、とも考えました。でもまぁ涙もろくなったということも特別なかったですし、
■その曲は『メダロット4』(GBC)の『DO・OR・DIE』
2001年にゲームボーイカラーで発売したメダロット4。
世代的に20代前半の人だと思い出のゲームに挙げる人もいるんじゃないでしょうか。今でも3DSで新作が出たりしています。
ただ、おしょ~はポケモンにもなじみがない世代。メダロットの存在もまったく知りませんでした。
なのに、とにかく泣けるんですよこの曲。ここまでパーフェクトなメロディはゲーム歴36年の中でもパッと並ぶものが挙げられないぐらいです。
作曲者は山下絹代さん。コナミに入社し、『悪魔城ドラキュラ』、『エスパードリーム』、『火の鳥 鳳凰編 我王の冒険』など、ファミコン~ディスクシステムにおいて今でも語り継がれるゲームにおいて数々の名曲を手がけた方です。
これを知って納得しました。名曲を創り出せる人はいくら時間が経とうと関係ないんだなって。
■残念ながらサントラは未発売
メダロット4のサントラは、残念ながら発売していません。おそらく今後も発売することは無いでしょう。ただ…もしサントラが発売するなら10万円でも買います。それぐらい自分にとって価値を見いだせる曲です。
みなさんは何かそういった衝撃を受けた『未プレイのゲームの曲』、ありますか?
▲『DO・OR・DIE』。静かなところで、できればヘッドホンで聴いてみてください。
【関連記事】
美しい曲に、美しい女性。山下絹代氏インタビュー(大人にならない(Nitouhei's Game Music blog))
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