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雑記

リニューアルされたファミ通のクロスレビューがまだまだな件

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先日のリニューアルでクロスレビューも変更

ゲーム雑誌(先日、家庭用ゲームに加え、ソーシャルゲームも含めて総合的にゲームを取り上げていく、と変更)であるファミ通。その目玉コンテンツの1つであるクロスレビュー。

昔は尖った点数の付け方もあり、面白く見ていたんですが最近はほぼ横並びの点数になっていて、自分の中ではほとんど参考にしていませんでした。先日のリニューアルで多少改善されてはいましたが、本質部分の改善はまだまだです。

 

以前の誌面ではレビュアーがどういう人物で、好みのゲームやジャンルは何なのかがまったくわからない状態でした。

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上画像は旧クロスレビューです。

ぶっちゃけこれだけではレビュアーの個性がまったくわかりません。好みのゲームやジャンル、得手不得手などが見えないので、読み手側が自分により近いレビュアーを判断するのは不可能です。結果、点数についても信頼度は薄くなってます。

だって、レビュアーの好みがわからない=自分の好みにあっているかどうかわからない、のですから、その人がつけた点数を信頼できる道理がありません。

 

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そしてリニューアル後のクロスレビューがこれ。

各レビュアーの近況が無くなり、代わりに紹介が3行で行われています。その中で好みだったりよく遊ぶゲームなどが紹介されているので、ある程度レビュアーの個性がわかるようになりました。

でも、まだまだです。足りません。

今の時代、個人からの発信がものすごく力を持つようになってきています。信頼できる人、個性があって面白く紹介してくれる人、そして自分のセンスと合っている人。ユーザーにとって、レビュアーにそういう人がいるかどうか? を判断する材料が紹介部分です。それが3行ではまだまだ少ないでしょう。せめて、紹介文の上に空いているスペースに好みのジャンルや好きなゲームを載せるべきです。

そして、大きな問題点はリニューアルでも改善されていませんでした。

 

リニューアル後も改善されていなかったクロスレビュー最大の問題点

いわゆる『横並びの点数』です。

 

IMG_0809

これは先日のファミ通。点数の上下幅は最大でも2点です。この時点で、複数人でレビューする意味がほぼ失われています。せっかく4人いるのですから、いろんな切り口のレビュアーを揃えて点数をつけさせるべきなのです。例えばシリーズ作品であれば

・シリーズ全部遊んでいる人(2名)

・シリーズ全部は遊んでないけど前作は遊んでいる人

・そのゲームのジャンルは好きだけど、過去シリーズをまったく遊んだことが無い人

という風にすれば、シリーズファンの目線も、初体験の人の目線でのレビューも得られ、多様性が生まれます。シリーズファンにとっては点数が高くても、初めての人にとっては前作知識が必須だったりするゲームがあれば、点数が低かったりするかもしれません。逆にはじめての人でも高い点数がつけられていれば、シリーズデビューを考えている人にとって背中を押してくれる結果になるでしょう。

 

その結果、40点満点が出ることはほとんど無くなるでしょう。ただ、それで良いのです。いろいろな切り口でメリハリがあるレビューであることが今の時代には必要です。同じようなレビュアーが付ける横並びの点数は何の価値もありません。少なくとも自分はそう思っています。極端な話、10点を付ける人がいる中で、同じタイトルに3点を付ける人がいても良いのです。大事なのは1タイトルに対し、趣味嗜好の違う複数レビュアーの視点、切り口があるかどうか?です。

 

もちろん、誌面を見て、合計点数が高い、ゴールドだ、プラチナだ、ということで興味を持つ人もいるでしょう。ただ、同じような人がレビューした結果の高い点数は、レビュアーと違った趣味嗜好の人にとって必ずしも高い点数が付くとは限りません。それでもしゲームを買ったとして、売り上げは上がりますが、その後に続くでしょうか?

「ああ、ファミ通のクロスレビュー点数って同じような人がつけてるっぽいからあまり参考にならないんだな…」

という風に雑誌への信頼度は失われ、その後参考にすることは無いでしょう。

 

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▲去年物議をかもしたPS3ジョジョ。ファミ通では40点満点でしたが、皆再現度に目が行き過ぎて点数をつけていました。コアな格闘ゲームとしての目線で見るレビュアーがいれば、10点をつけることはなかったでしょう。

 

多様性のある発売前レビューは貴重

広告出稿の問題や、マスター前のバージョンでのレビューなど、現実的な側面からメリハリのある点数はつけられないのかもしれません。ただ、メーカー側としてもそういった多様性のある切り口をつけてくれるメディアは貴重なのではないでしょうか。だって余計なことを考えず、ゲームの出来に対して本気でレビューしてくれているわけですから。

特定タイトルのレビューだけ1週遅れとか、メーカーによって特別扱いすることなく、多様性のあるクロスレビューになってくれたら、雑誌としての魅力も上がって購買にもつながるはず。そんな進化を遂げてくれたらなと願わずにはいられません。

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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