7機種をまたにかけた壮大なストーリー
えー!
ファミコンを含めて7機種で出て、主人公がそれぞれで違って、しかも話に繋がりがあるの!?
1986年から87年にかけて、ファミコンからパソコンを含めた7機種で発売されたゲームが『ディーヴァ(DAIVA)』です。
その一覧を見てみると…
・ストーリー1:ヴリトラの炎(PC-8801mkⅡSR)
・ストーリー2:ドゥルガーの記憶(FM-77AV)
・ストーリー3:ニルヴァーナの試練(X1)
・ストーリー4:アスラの血流(MSX)
・ストーリー5:ソーマの杯(MSX2)
・ストーリー6:ナーサティアの玉座(ファミコン)
・ストーリー7:カリ・ユガの光輝(PC-9801VM/UV)
いま見ても壮大な印象のタイトルですね(*´∀`)
発売したのはパソコンではT&Eソフト、ファミコンは東芝EMI。今だったら間違いなく却下されるはずの多数機種での発売ですが、当時はまだまだゲームが盛り上がって上り調子だった時代。野心作がいろいろ発売されていました。
このディーヴァもそんなゲームの1つでした。
アクションと艦隊戦、惑星育成も入ったゲームシステム
他機種版はシミュレーション要素がけっこう強かったのですが、ファミコン版はアクション要素メインとなっています。
各惑星を回って、ドライビングアーマーと呼ばれる自機を操作してボスを倒せばOK。惑星を制圧するとその分生産レベルが増えていき、艦隊を多く製造できるようになります。
まぁ当時は深く考えず、アクション部分をメインで遊んでいました。2人同時で遊べるのも魅力の1つでした。
これが艦隊戦。序盤は数が少ないのですが、最後のほうになってくると敵も味方も数が多くなってきて大変なことに。シミュレーションとしては単純なターン制。位置取りや盾艦などを用意していくと効率よく勝てるなどシステムとしては悪くなかったです。
恐ろしく説明不足のストーリー
艦隊戦のあとに情報が手に入ることがあります。これがストーリーの進行、と言える部分なのですが
とにかく説明不足
そもそも本作は主人公が一切喋らない上に、ストーリーの説明が一切ないままゲームに突入します。当時のメインユーザーである小学生では状況がほぼ理解できません。
他機種の主人公も登場して話すことがあるのですが、これまたいかんせん描写が不足しています。7機種をまたに掛けて遊んでいた人にはおおっ!となる瞬間なのでしょうが、おしょ~的には???の連続。
野心作であることは間違いないのですが、ファミコン単体のゲームとして見た時はいろいろと粗があるのは否めませんでした。
浅倉大介氏が担当したBGMは秀逸
音楽は当時東芝EMIに所属していた浅倉大介氏が担当。
音楽数自体は少なかったものの、当時のファミコン音楽としてはメロディがかなり凝っていました。特に惑星のアクション時の曲は素晴らしいです(*´∀`)
野心に技術と時代が追いついていなかった
他機種にパスワード(ウォーデータ)を入れると、支援艦隊として登場したりするなど、違う機種同士でデータの互換性があったのは画期的でした。ゲームの歴史を振り返ってみてもほとんどない仕掛けでしょう。野心に技術と時代が追いついていなかった、と言えるかもしれません。
現代は攻略情報は発売直後からWikiにアップされ、ゲーム内の謎がずーっと残ることは滅多にありません。ただ、そういう時代だからこそ、先が読めなかったり攻略が一筋縄ではいかないような作品があるとワクワクするのではないでしょうか。
そんなゲームを作るのは難しいでしょうし、いろいろな機種を股にかける、なんてのは今はムリでしょう。
ただ、本作を含めたディーヴァ7作品には間違いなく壮大な『夢』と『野心』が込められていました。現代でもそんな想いを感じさせてくれるようなゲームが生まれれば、それはものすごく素晴らしいことです。
黎明期だからこその野心作ではありますが、今の時代のゲームにはその野心が求められているのかもしれません。
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