スペランカーで有名な、アイレムが開発したアクションRPG
これ、とにかくマイナーな1本となってます。
魔鐘(1986年 ファミコン)
この1986年という年はディスクシステムが発売した年です。1986年2月21日にゼルダの伝説が登場し、全国で夢中になる人が続出しました。
当時はパソコンでイースシリーズが一世を風靡していましたが、ファミコンでアクションRPGというのがまだまだ少ない状態でした。そんな中、ゼルダの伝説が登場したことで他社もファミコンオリジナルのアクションRPGを手がけていきました。
その中の1本が本作です。ファンタジー系ゲームとしては珍しい漢字2文字のタイトル。ここからして、すでにセンスが微妙にズレていましたね。
おじさんの家で発見
本作との出会いは、おじさんの家でした。その当時はおそらく30歳ぐらいだったそのおじさん。ファミコン&ソフトも自分の知らないヤツを持っていました。その中から見つけたのが魔鐘でした。
そのころからゲーム中毒だったので、「お、なんか知らないゲームがあるぞ…ん? ま…ましょう? とりあえずやってみよう!」ってことで早速プレイを開始しました。
主人公は群青色?の鎧をきた人間。最初は剣が1本しか出せず、かなり弱いです。敵をちまちま倒していってお金を稼いでいるうちに、その時は訪れました。
敵にぶつかって、ああ、ダメージ受けたなーって思ったら、そのまま崖下へ落ちて…
え?
GAME OVER
いきなりのゲームオーバーに面食らうおしょ~少年。これが本作最大の敵とはその時はわかりませんでした。その後、何百回と崖からダイブすることになるとは知らずに…(;´Д`)
最大の敵は崖(がけ)からの落下
魔鐘はレベルを上げていけば体力も上がり、武器を買って装備すれば与えるダメージも強くなり、防具を装備すれば防御力も上がります。しかし、そんな苦労を一発でフイにしてくれるのが崖の存在でした。
魔鐘のフィールドにはよくこういった地形があります。
この、主人公の下にわさわさしてるのがそうです。普通は通路から道を踏み外すことはないのですが、この崖があるところは別でした。敵の攻撃を受けて押し出されてしまうと、そのまま落下してゲームオーバーになってしまうのです。
そして、敵に当たったときに主人公は向いている方向と逆へノックバックします。この崖付近で敵に当たると、本能的に落ちたくない!と思わず十字キーの上を押しちゃうんですよ。その結果、崖に見事に押し出され、落下してゲームオーバーという…(;´Д`)
ダメージを受けたあとの無敵時間もコンマ何秒というレベルだったので、連続してダメージを食らって押し出されることも。この理不尽な仕掛けがとにかく辛い! しかもゲーム自体もかなり難しく
・敵が異様に固い(連射コントローラ必須)
・道具屋、ダンジョンへの入口が一切見えない
・ダンジョンがむやみに広く、しかもループする。
・ダンジョンでダメージを食らうと、ノックバックで隣の部屋へ→そこにも敵がいる→ダメージ受ける→隣の部屋へ→ダメージ受ける→死亡
というかなりの鬼畜仕様。ダンジョンはすべてが似たような部屋で構成されているので、2時間さまよったあとに死亡、なんてこともありました。自力クリアした人はおそらく日本に1000人もいないんじゃないかな…?
それぐらい難しい。しかも理不尽系なので心が折れます。当時のおしょ~も「これはムリでしょ…」と、途中で投げてしまい、クリアすることはありませんでした。
音楽は意外と良曲ぞろい
全編に渡って、かなりいい音楽が揃っていました。オープニングデモはかなりゼルダの伝説を意識した作り&英語になっているのもあり、そこそこの風格がありました。
ただ、全編英語なので当時の小学生ではまず読めません。すがタイトル名に読みづらい『魔鐘』と名付ける開発スタッフだなぁと感じます。
そんなこんなでかなり理不尽系ゲームとして、またそもそも知っている人が少ない本作。どんな風に見ても良作とは言いがたいですが、クソゲーでもありませんでした。ただいろいろ理不尽なだけで。
まず100%リメイクや続編は考えられず、バーチャルコンソールでも未配信です。おそらくこのまま未配信で終わるでしょう。
ただ人を惹きつけるストーリーや、もうちょっと練られていれば名作に昇華する要素を持っていました。その意味で、歴史に埋もれるには惜しいタイトルです。中古ゲームショップでは安値で帰るので、マイナーレトロゲームを好む人は手にとってみるのも一興です(*´∀`)
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