1500円で買えたゲームサントラ[G.S.M1500シリーズ]の1枚
SNKといえばキングオブファイターズなどの格闘ゲームで一世を風靡したメーカー。
格ゲーブームの終焉から経営が悪化し倒産してしまいます。その後、版権を落札した会社プレイモアがSNKプレイモアと名前を変え、現在に至ります。
今回紹介するサントラは、SNKが格闘ゲームのビッグウェーブに乗った時代の1枚です。
餓狼伝説SPECIAL[SNK/新世界楽曲雑技団]
森気楼さんが描いたメインイラストはいま見てもインパクトがありますね。濃い、とはまた違う濃さというか。
当時、カプコンにはあきまん氏や西村キヌ氏が在籍し、ストリートファイターなどの販促イラストやキャラクターイラストを担当していました。
ただ、それに対抗するぐらいSNK製の格闘ゲーム(KOF、サムライスピリッツなど)も存在感があった要因の1つは間違いなくイラストの力がありました。
▲サントラの中身。ディスクのデザインが時代を感じます。発売は1993年ですから、もう22年前になります。
さて、そんなジャケットを懐かしみつつ、肝心の収録音楽はというと…。
ロックサウンド全開なパワフルな曲が多く収録
当時のSNK製ゲームの音楽は、新世界楽曲雑技団というサウンドチームが担当していました。
各ゲームメーカーにはそれぞれサウンドチームが存在しましたが、この新世界楽曲雑技団の特色はパワフルなロックサウンド!
主人公、テリーボガードのアメリカステージは列車のガタンゴトンという音をアクセントにしつつ、ドラムやベースの存在感が圧倒的な仕上がりに。
ビッグベアステージはキャラクターのイメージに似て、ギターが全楽曲でトップクラスの力強さ。特に曲の出だしのカッコ良さは本サントラでも1、2を争います。
タイが舞台のジョー・ヒガシステージや日本ステージなどはそれぞれの国のイメージで作られているのですが、それでもリズムパートの音圧というか、かなりの存在感がありますね。
2015年では音色の古さを多少感じますが、全体を通してロックサウンドが好きな人なら楽しめる1枚となっています。
変態的な曲名の数々
さて。
これだけ名曲がある中で、唯一信じられないのが曲名です。
普通、ゲームの音楽ってかっこいい曲名がついていたり、少なくともキャラクターのテーマ、みたいにしっかりした名前がついています。
しかし、SNKのサウンドチーム『新世界楽曲雑技団』はネジが3、4本抜けていたようです。
これ、ジャケット裏面です。曲名が書いてありますが、ちょっと細かくて読めませんね…では、ライナーノーツを見てみましょう。
これなら読めますね!
さて、曲名をチェックしてみると…
・クリキントン
・パスタ
・ターくんと北ピー
……。クリキントンはテリーステージ、パスタはアンディ、ターくんと北ピーはビッグベアです。どれも熱い曲なのに、名前は力がずるっと抜けてしまうものばかり。
そして、究極とも言うべき曲名がこれ。
ギ ー ス に し ょ う ゆ
どうやら仮曲名だったものが、それを正式曲名にする流れができていたようで…。
曲自体はおしょ~が遊んできた格闘ゲームの中で、トップ10に入ります。和を感じさせながらこんなにロックで格好良く仕上がっている曲もなかなか無いでしょう。
なのに曲名は『ギースにしょうゆ』…。
餓狼伝説シリーズは長く続いていきましたが、ギースの曲名は『ギースじゃ!!イ』『ギースにちゅうして』『ギースにしょうゆとオケヒット』など、もはや定番ネタと化していました。
現在でも安価で手に入る1枚
もともと1500円だったことから、現在でも中古で400円前後と、かなり安く手に入れることができる本アルバム。収録曲の良さから見ると、かなりお買い得な状態ですね。
新世界楽曲雑技団はSNK倒産前に活動停止。現在ではメンバーの一部がSNKプレイモアに在籍し、KOFシリーズの音楽製作を担当しているそうです。なので、再販とかはまず無いでしょう。
格闘ゲームが一大ブームとなった時代の熱を感じられる1枚として、変態的な曲名のインパクトと共に手元に残しておきたいゲームサントラですね。
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