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ゲームミュージック

【サントラレビュー No.004】『OZ オリジナルサウンドトラック』。受け継がれるKonamiゲームミュージックの系譜

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昔から定評のあるコナミのゲーム音楽

コナミの音楽はファミコン時代から出来の良さに定評がありました。それはPS2時代になっても続いており『幻想水滸伝』などでもその良さは光っていました。

今回取り上げるサントラはそんなPS2全盛の時代に出たアクションゲーム『OZ -オズ-』のサウンドトラックです。
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↑ゲームのパッケージイラストにも使われた主人公3人のイラスト。陰影を強く押し出した質感が印象的!

■ドラキュラの流れを受け継ぐ、正統派コナミサウンド

本作はゴシック調やバロック調の音楽をメインとして構成されています。悪魔城ドラキュラからの流れを受け継いだ正当派コナミサウンドと言えます。

そのため、ファミコン世代の人はメロディがとても耳に入りやすい! ドラキュラ系はもちろん静かな曲なども質の高いものが揃っておりゲームミュージックのサントラとしては押さえておきたい1枚となっています。

作曲している人は山根ミチルという女性の方。グラディウスを手がけた東野美紀さんといい、コナミサウンドでは語られることが多い女性です。

山根氏はPS1の『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』や作曲を行っていました。

本作では開発チームから直々のご指名で作曲に携わることになったとライナーノーツに書いてありました。(当時のコナミでは開発側から指定というのはほとんど例が無かったみたいです)

OZの開発チームは新規のチームとして構成されていたのでそんな社内では異例ともいえる要望を出せたのかもしれません。

・Polovtsian Dances ~OZ Ver~(ダッタン人の踊り)
・Over Zenith
・エテリアと共に
・忘れがたき藍透の神殿
あたりがオススメ。

■売り上げには恵まれなかったゲーム

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ゲームとしても独創性があふれるシステムで『3人でチームを組んで、敵を空中に打ち上げてコンボをつなげる』というもの。慣れないうちは大変ですが慣れてくるとバレーボールのようにコンボをつなぐことができるので独特の中毒性がありました。

ただ出来の良さに反比例して宣伝に力が入れられなかったため売り上げ的には成功とは言えませんでした。良いゲームが必ずしも売れるとは限らない典型のような作品ですね…(´・ω・`)

なので、このサントラについても知る人ぞ知る名盤となっちゃってます。

ちなみに作曲の山根氏は2008年にコナミを退社。今はフリーで作曲を手がけています。

調べたところ、最近では洋ゲー『SKULL GIRLS』の曲を担当したようです。こちらも試しに聴いてみましたが思わずニヤリとする『コナミサウンドの系譜』が感じられる曲が揃っていました。(PS3でもDL配信が開始!)

 

■この先、コナミサウンドの系譜をつなげていけるか?

今のコナミはフィットネス事業とソーシャルゲーム(ドラコレ)の大成功で家庭用ゲームには目に見えて力を入れなくなってきていますよね。

ファミコン時代から家庭用ゲームの名作を数々手がけてきた会社ですが時代の流れと共に事業も変化するのはわかります。ただ、昔を知る人間としては一抹の寂しさがありますね…。

このサントラが出たのは今から8年前。あと8年後にコナミはゲームを作っているのか?そしてコナミサウンドの系譜は続いているのか?このサントラのような8年後も出ていることを願ってます(・ω・)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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