冒険者がダンジョンで飯を食べる(食材:モンスター)
今、ちょっと売れているこのマンガ。
ダンジョン飯[九井諒子 ビームコミックス]
表紙からして普通じゃありません。
プレートメイル(金属鎧) → わかる
フライパン&フライ返し → !?
この表紙のインパクトもあり、興味があったんですね。なので電子書籍版を買って、読んでみました。
設定はかなりしっかりしている
モンスターを食材にしご飯づくりをする、という面がフューチャーされがちな本著。しかしファンタジーとしての設定は意外にもかなりしっかりしています。
迷宮探索でかかる費用の紹介シーン。
装備にお金がかかるのはもちろんですが、日用品や食費、そして仲間の雇用費まで。世界を救う目的で集まった運命の仲間、というのはRPGでありがち。
しかし本書はこういった細々した部分の設定をきちんと漫画内で描いています。そのため、そもそもダンジョンでモンスターを食材にしなければいけなくなる展開もすんなり納得です。第一話の描き方からすごく上手だなーと感じます。
ウィザードリィやダンジョンマスターを思い出す内容
おしょ~にとってこのマンガはすごく、ものすごくツボに入りました。
そもそもダンジョンに潜る理由が『狂乱の魔術師を倒す』です。
3DダンジョンRPGの元祖であるゲーム『ウィザードリィ』のシナリオ1は、狂王トレボーが魔法使いワードナに盗まれた魔除けを取り戻すために冒険者を集めてダンジョンに向かわせる、というものでした。ファンタジーもので魔術師系が悪者、ラスボスであるのは定番ですが、わざわざ『狂乱』という文字を入れるあたり、ウィザードリィへのオマージュが感じられます。
また、最初のエピソードである『水炊き』。これに登場する食材の歩きキノコ。
このキノコの見た目、ダンジョンマスターというゲームに出てくる『スクリーマー』という怪物にけっこう似ているんですよね。
ダンジョンマスターでも、倒した怪物の肉を食べることで空腹を満たせました。そもそも、モンスターを食材にする、という着想からして、作者の九井さんはダンジョンマスターも遊んでたんじゃないかな?
って思っていたら出てきたこのシーンを見て、九井さんが間違いなくダンジョンマスターを遊んでいるなと確信しました。
ドラゴン=ステーキが王道と書いてあります。
ダンジョンマスターで最下層にいるレッドドラゴン。こいつを倒すと、『ドラゴンステーキ』を大量に落とすんですね。
↓
こんな感じに。
このように、古き良き3Dダンジョンゲームへのオマージュが随所に見られます。リアルタイムで遊んだ世代として、非常に愛を感じられてよかったです(*´∀`)
3DダンジョンRPG好きに読んでほしい1冊
もちろん、料理に至る流れは綿密で、出来上がった料理はちょっと食べてみたくなるものばかり。
ただ、おしょ~的には3DダンジョンRPG好きに読んでほしいと強く思いました。なぜなら本書はゲーム内で描かれない部分を補完してくれるからです。
冒険者は実際にどういった生活を送っているのか?
迷宮内で剣が折れたらどうするのか?
仕掛けられている罠をどうやって解除しているのか?
もちろん、想像力を働かせることでも補完はできます。ただ、この『ダンジョン飯』はいろいろな部分をしっかり設定しているため、本書を読めばかなりの人が『3Dダンジョンに潜っている冒険者たちの生活』を思い浮かべることができるはず。
▲罠を解除するシーン。この辺もウィザードリィを遊んでいた世代だとニヤリとできますね。
そして、そのイメージはゲームを遊ぶときにより楽しく感じさせてくれるでしょう。なので今回、直接ゲームを取り上げたものではなかった漫画でしたが、記事として取り上げさせてもらいました。
2巻が非常に楽しみ。出たら絶対買います(*´∀`)
★この漫画に出てくる冒険者の気分を味わいたい人にオススメのゲーム『ダンジョンマスター』
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