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【レビュー】ロストディメンション[PS3/VITA]における3つの楽しさ

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遊び始めるとついつい長く遊んでしまう

お盆前に買ったロストディメンション[PS3/VITA]。おしょ~はVITA版を購入したのですが、買ってからけっこう楽しく遊んでます。世間的な評価はそこそこぐらいみたいで、確かにお金をかけられない会社の事情なようなものを感じることは多々有ります。

ただ、それを踏まえてもこれは面白い!と思ったところを3つ挙げてみます。個人的には世間的な評価よりけっこう上、です(*´∀`)

 

1.キャラクターの個性が独特で、会話が楽しい

本作では主人公を含め、11人の仲間と共に塔を登っていきます。その中に裏切り者がいるため、ことあるごとに会話をするのですが、キャラクターの見た目と性格がかなり独特

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▲テレポーテーションの使い手、アギトは仲間も敵もゼロ距離。中間距離が無く、出会った瞬間にダチ(友達)だ、という思考の持ち主。その考え方は本作の中でもトップクラスに異彩を放ってます。

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サラサラロン毛なのにオラオラ系。見た目と言動がまったく一致しないゼンジ。それでいて、能力は他人とシンクロし、能力値やスキル(ゲーム内ではギフトの名称)をコピーするという、これまた性格には合わない能力です。

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▲逆に女性キャラのマナの能力は肉体強化。パーティの全面に立って壁役や近距離戦で力を発揮するタイプ。普通はゼンジみたいなキャラが肉体派で、マナのようなキャラは後衛か補助系が相場ですよね。

 

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▲本作のクーデレ枠(クール9割)のヒメノ。ツンデレとは違い、最初からクール要素が全開で、かなり主人公にもきつく当たってきます。本作の中ではわかりやすい性格ですが、それでも世界がどうでもよい、というところ言動はなかなか新鮮です。ヒロイン、という感じではまったくないですね。

 

各キャラたちと友好度を深めていくと、隠された事実や心の奥底で考えていたことなどを話してくれます。多くのキャラは1周目で深い絆を育むことができます。システムとしてはペルソナのコミュみたいなもので、規模やパターンはペルソナにはおよびません。

ただ、見た目と性格や考え方の独特さは、逆に本作のほうが上回っているところがありますね。うまいこと見た目と性格の独特さがマッチしていい方向に造形がされています。

RPGにおいて、テンプレ的なキャラに飽きている人にとって、本作のキャラが織り成す会話は一つの価値になるでしょう。

 

2.戦略性の高いバトルシステム

個人的にかなり楽しい戦闘です。特に戦略性が高いのが気に入ってます。力押しだけでは勝てないのが良いですね。

 

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敵味方のターンが交代交代になるシステムは普通です。ただ、キャラごとに行動範囲が決まっているのと、仲間を再行動させられる『リファー』がかなり面白いですね。

近くにいるキャラと連携して攻撃ができるため、位置取りとキャラを動かす順番、そしてリファーをどのタイミングで誰に使うか? これらをあれこれ考えるのが楽しい!

 

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このマップはまだ序盤のため、そんなにキャラの配置にこだわる必要はありません。ただ、ステージが進んでくると、きちんと初期配置を考えて、誰がどういう順番で動くかをイメージする必要があります。普通のRPGより複雑なので、シミュレーション要素が好きな人はかなりツボにハマるはず。

 

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惜しいな、と思ったのは装備品の種類ですね。武器以外は装備の縛りがないため、キャラの個性は装備で出しづらくなっています。その分、スキルでの個性付けはかなり強いです。レア装備とか、やりこみ系のダンジョンがあれば良かったなぁ。

 

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クリアターン数により、ステージクリア後の評価が変わってくるため、これを全てSで、みたいなやりこみはあります。

戦闘の数自体は1クエスト=1戦闘、なので多くはありません。ただその分、いろいろ考えて臨まないとボコボコにやられてしまいます。いろいろなことをじっくり考えて戦闘するのが面白いと感じる人にとって、これらの要素はご褒美ですね(*´∀`)

 

 

 

3.裏切り者を暴き出す『人狼』要素

本作の大きな特徴である『仲間に潜んだ裏切り者』を見つける投票システム。TVでも放映された『人狼』ゲームの仕組みを取り入れてます。このシステムは他のRPGにないもので、個人的にはかなり楽しんでます。

 

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いっしょにクエストに行った仲間の内なる声を元に、履歴とにらめっこして誰が不審な声を上げているのか(一層につき裏切り者を含めた3人)。そして、誰が裏切り者なのか?を探す流れが面白いです。

 

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プレイするごとに裏切り者が変化する、そして1階層進む度に1人ずつ増えていく、というのも斬新。周回プレイ時なども新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。

 

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難点としては、票のコントロールがかなり自由にできる点。裏切り者を見つけるのも難しくないため、裏切り者を確定したらあとは票をそのキャラに集めるだけ、となるところはもうちょっと調整の仕様があったかなぁ、という感じです。クエストを回数式にするとか、力技での票数集めができない仕様だったらもっと緊張感が生まれたはず。

ただ、今までのRPGにない意欲的な試みと一定の面白さにつなげた手腕は評価したいです。初プレイ時のワクワク感はなかなかに素晴らしいものでした。

 

 

1回クリアまでの時間は短め。サクッと遊べる新鮮なRPGを探している人にオススメ

本作はコスト的に作り込めないんだろうなぁ、という部分が散見されます。イベントシーンはほぼキャラのバストアップの会話画面で構成され、ペルソナのように3Dキャラがいろいろな動きをする、みたいなところはほとんどありません。

ただ、人狼の仕組みをRPGに盛り込んで、それをしっかりゲームとして成立させているのは素晴らしく、既存のRPGにはないワクワク感を味わうことが随所でできます。

戦略性の高い戦闘も飽きることがなく、序盤は苦戦しつつ、中盤からはいかに敵を思い通りに殲滅するか、などを考えながら遊ぶことで飽きずにプレイできます。

 

変化しないのは死んでいるのと同じ、とよく言います。ただ、変化がなかなかしづらい今の家庭用ゲーム機、特に国内メーカーの中で、新しい挑戦をしている本作は個人的には埋もれてほしくないタイトルです。

もちろん、ダメなところも多々有ります。棒読みチックになってしまってるキャラとか、演出面が地味だったり、敵キャラがメカっぽいやつばかりで特徴に欠けるとか、いろいろあります。

ただ、それを考慮してもこのロストディメンション、買ってよかったです。売り上げ的にはかなり厳しいみたいですが、これを読んでちょっとでも興味が出たら買ってみてくださいね(*´∀`)

 

 

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▲ヒメノがようやくデレに入ったシーン。本作でお気に入りの1人です。

 

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▲ただ第5階層で裏切り者に…(;´Д`) ラストまで一緒に行きたかったなぁ。絆を深めたお気に入りのキャラも容赦なく裏切り者になるのは潔くて良いですね

 

 

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▲ボスのジ・エンドは人気声優の櫻井孝宏が担当。いい味出してます(*´∀`)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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