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【レトロゲームレビュー】プロレス(ファミコン ディスクシステム)。今は無きヒューマンが制作した名作。

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メトロイドの次に発売したディスクシステムのゲーム

そのままド直球なタイトルで発売された任天堂のプロレスです。ディスクシステムで発売されたのですがこれ、メトロイドの後に出たんですよ。ゼルダの伝説、謎の村雨城、メトロイドときて次は何かなーとワクワクしていたところにまさかのプロレス。

 


正直、最初はうーん、という感じでした。プロレスにさほど興味がなかったので、思い入れも無いし…。ただ、2人対戦ができたため、兄貴とお金を出し合って買いました。

しかしこれが大当たり!


個性豊かな6人のレスラー、それぞれに設定された必殺技の存在がまず子供心にヒットします。この人は延髄斬りが得意なアントニオ猪木ファイター隼。

 


▲通常技のキックがただのキックじゃなくてローリングソバットというあたり開発者のこだわりがうかがえます。


延髄斬りは決められないと自爆してダウンしてしまうので使いどころが難しかったです。ただ組まずに発動できるのは良かったですね。


レスラーごとの特徴がしっかり出ていたので対戦時にも自分の好きなレスラーを使うことでやる気が出ましたね。上の画像は、おしょ~がよく使っていたレスラー、ジ・アマゾン。凶器攻撃やかみつき攻撃をする異色のファイター。凶器攻撃の音がザクザクと心地良い音でした(*´∀`)

 

◆シンプルながら熱中できるシステム

トップロープからの攻防、場外へのプランチャー、ロープに振ってからのラリアート、そしてそれをしゃがんでかわすなどプロレス好きでないおしょ~でも夢中になって対戦を繰り返せたバランス。非常に楽しめるものになっていました。

当時のゲームとしては珍しくエンディングがあるところも印象的でしたね。5連勝のあとチャンピオンになったあと防衛戦を10連勝すると最後、謎の仮面レスラー『グレートプーマ』が登場。それを倒すとエンディングでした。ただ、9戦目が激烈に強くて、そこまで行くのも一苦労。行けたとしても超反応で技をかけてくるグレートプーマを倒すことは至難の技でした。

それだけに倒してエンディングを迎えたときは燃え尽きました。たった10戦、されど10戦。シンプルだからこそ、CPUも強く、勝ったときの喜びは大きかったですね。

 

◆開発はファイプロを生み出した会社『ヒューマン』

 

これらの高いクオリティには理由があり、開発したのはヒューマンだったんですね。ヒューマンはファイヤープロレスリング、通称ファイプロと呼ばれるプロレスゲームの傑作シリーズを生み出した会社です。

本作を開発した前後でファイプロは進化を遂げていきスーパーファミコン時代は唯一無二のプロレスゲームとしてその名をゲーム史に刻むことになります。

このプロレスもゲームとしてはメジャーでないジャンルでしたが、技のモーションなどから見えるプロレスへのこだわり、そして一般ユーザーが遊んで面白いと感じる高いアクション性。この2つが合わさったことで初期のディスクシステムにおいてヒットを飛ばすことになりました。

ヒューマン出身の開発者では
・シュタインズゲートの志倉千代丸氏
・KILLER IS DEADの須田剛一氏

彼らが第一線で今も活躍しています。両氏ともゲームへのこだわりが人一倍感じられるクリエイターですが、それはヒューマン時代に培われたものなのかもしれません。本作は人に歴史あり、と感じさせてくれるゲームでもあります。

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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