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ニーアオートマタ オリジナルサウンドトラック【ゲームサントラ千夜一夜 -第123夜-】

更新日:

待望のサウンドトラック

20170403 NieR Automata OST001

ニーア オートマタ サウンドトラック

ゲームをプレイした人は本当に待っていたサントラでしょう。おしょ~も心待ちにしていました。

曲は前作と同じく音楽制作集団『MONACA』が担当。前作岡部啓一さんと帆足圭吾さんは引き続き。新しく高橋邦幸さん、瀬尾祥太郎が作曲、編曲に加わっています。

BGMの良さも魅力の1つだった前作。本作もそれに負けず劣らず名曲ぞろいなんですよね。高い期待度を超えているサントラといます。

 

ボーカルなし、ありは1トラック中で切り替わる形

前作『ニーアレプリカント/ゲシュタルト』の『イニシエノウタ』という曲。同じ曲ながらボーカル有りと無しが切り替わり、プレイヤーに強い印象を残しました。

『ニーア オートマタ』ではさらに進化し、自分のいる場所はもちろん、ゲームの進行、場面の切り替えなどでボーカルが入ったり消えたりと細かく演出がされています。

20170403 NieR Automata OST011

本作を代表する曲の1つ『遺サレタ場所/斜光』。廃墟都市で流れる曲です。

本サントラではボーカル有り、無しが同じトラックに入っていて、自然な流れで切り替わるようになっています。本当ならそれぞれ1曲で聴きたいところですがそうなると3枚組じゃすまなくなるんでしょう。

またエミ・エヴァンスさんに加え、ジュニーク・ニコールさん、河野万里奈さんのボーカル曲もしっかり収録。『Weight of the World』もあのバージョン含め、すべて聴くことができます。

 

20170403 NieR Automata OST010

ちなみに本サントラでNo.1だと感じる曲は『遊園施設』。ゲームをプレイしていて序盤に行く場所なのですが、機械生命体たちが紙吹雪を投げながら闊歩する情景とのリンクが本当に素晴らしくて…! オートマタをプレイしていてはじめて鳥肌がゾクゾクとたった場面でした。

曲中に漂う賑やかさ。それでいて空虚で破滅的な暗示をしているようで、本当に大好きです。

 

20170403 NieR Automata OST003

20170403 NieR Automata OST004

▲白と黒で構成されたディスク。キャラクターデザインも白と黒が基調になっているため世界観にあったデザインになっています。

 

 

UTF-8で書かれたヨコオタロウさんのコメント

ライナーノーツはただ一点を除き、ごくごく普通の構成です。

20170403 NieR Automata OST008

ディレクターであるヨコオタロウさんのコメントが文字コード『UTF-8』で書かれています。これ、最初見た人は面食らったのではないでしょうか。これを解読すると…

「れたその場所は、まるで天国のようだった。憎しみ悲しみもなく、ただ暖かいひだまりのような場所。でも、そこに入る許しは得られるんだろうか?原罪すら持てない、人形の」
<9Sのハードウェアメモリに残っていた最後の記録から>

これ、9Sの最後の記録からの抜粋のようです。文脈の前後が欠けており、おそらく設定資料集など関連物でまた保管されるのではと考えています。

ゲーム内でもセーブデータのアレを筆頭にゲームの常識をくつがえすギミックを導入していましたが、サントラでもこういった仕掛けを施してくるあたり、とてもヨコオさんらしいと感じます。遊び心大切!

 

オリコンデイリー2位の快挙

ゲームサントラは多く売れることは稀です。

ただ本サントラはオリコン調べで28000枚以上を売り上げており、なおその数字を伸ばしています。ものすごく売れたペルソナ4のサントラが50,000枚以上ですから、将来的にはその数字に迫るんじゃないかと。

 

20170403 NieR Automata OST005

CDが売れないと言われて久しいですが、本サントラは買う価値のある逸品だと売上が証明しています。

 

20170403 NieR Automata OST012

また、新宿タワーレコードでも特集コーナーが組まれており、ゲーム音楽でも差別なくいい音楽として取り扱ってもらえるのは嬉しい限り。

ゲーム音楽というジャンルは昔は本当にニッチでした。ただ時代が変わり趣味が多様化し従来のような大衆向けの曲が売れない中、ニッチだったゲーム音楽は逆に知られていなかった分、注目されたり購入する人が増えているように感じます。

そして本サントラは間違いなくゲーム音楽の可能性を広げてくれる、水晶のようなきらめきを放っています。『ニーアオートマタ』をプレイしていなくても聴いてほしいし、たくさんの人に耳にして欲しい1枚です。

 

【合わせて読むとオススメの記事】
・『NieR:Automata』サントラ配信記念! 音楽制作・MONACAスタッフインタビュー(mora)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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