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朧村正

【クリアレビュー】朧村正[VITA]。上達とともに面白さが広がる超良作アクション。

更新日:

クリアまで総プレイ時間21時間31分(難易度:修羅)

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いやはや、ホント良作でした。ひさびさにアクションで、ガッツリハマってやり込みました(´∀`)

今回は朧村正のの良作と言える部分を、要素別に評価しながら書いていきますね。

(※本記事は旧ブログの2013年記事を移転し、加筆修正したものです)

 

【ストーリー】★★★★☆

本作は鬼助と百姫、2人の主人公でそれぞれの物語が進んでいきます。

 

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1から説明することで台詞が多くなりがちな昨今ではめずらしく、多くを語らないシナリオ。要所要所の場面でも必要最低限で物語を描いていたのが印象的です。これによりアクション部分のテンポの良さが保たれプレイを続けさせることに成功しています。

逆に多くを語らないため、説明不足に感じる人もいるかもですがそこは頭の中で想像しつつ楽しむ、というのが正しい形かなと。

 

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また、キャラがしっかり立っていて、魅力的に描かれているのは好感が持てました。脇役キャラでもしっかりとした声優さんが担当しています。全体の和の雰囲気は本当に見事!

 

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講談のようなまとめ方もセンス良し。しっかり物語を終わらせて、かつその後の物語を、プレイヤーの想像力をかき立てる形にしているのが素晴らしいですね(*´∀`)

 

【アクション】:★★★★★

これに五つ星を付けずに何につけるというのか。

まず、朧村正の特徴として『ゲーム開始時から、ほぼすべてのアクションを行える』ことがあげられます。

普通なら、成長して技を覚えてやれることが増えてくる、という
アクションゲームがほとんどの中、この自由度はけっこう異例です。しかも主人公の動きは俊敏そのもの。

 

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最初の頃は動きが定まらず空中での戦いなども要領を得ませんでした。手が追いつかないというか。ただ、慣れるにしたがって自分の意のままに、だんだん操れるようになってくるんですね。

最初のチュートリアルでアクションの自由度の高さを示すことで上手くなりたい!という気持ちをプレイヤーに持たせ、上手くなってくるに従い、理想とする戦い方が見えてくる。このバランスの取り方はものすごく上手でした。

 

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おしょ~は修羅(むずかしい方)でずーっと遊び続けたんですが、確かに強いボスがむずかしくて心が折れそうになりました。ただ、だんだん長く戦えるようになってくるのが自分でもわかるんです。こんなの無理だよ、もうやらねー!ってまでは思わせない絶妙のバランス。

 

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▲最強難易度の『死狂』(一撃死モード)。遊ぶ前はそんなのムリだよ、と思ってましたが今は喜んで遊ぶぐらいになりました(*´∀`)

 

指が動くようになってくるとホントに華麗に動き回って敵を瞬殺できるようになります。最初、ダッシュ斬りでさえ満足にできなかったのがウソのようです。

前作、オーディンスフィアではアクション部分に難ありでしたが本作でその欠点は見事に払拭されていました。2Dアクションでは最高レベルの出来と思います。

 

【グラフィック】:★★★

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ヴァニラウェアが世界に誇れる要素でしょう。

新しい土地に行くたびに、その地域の匂いや温度を感じられるクオリティは掛け値なしで目を奪われました。

 

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鬼や龍、鵺など、伝説や童話に親しまれている悪鬼妖怪たちも、生き生きと描かれており、文句の付けようがありません。

 

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これらのグラフィックは1枚絵ではなく、雪が吹雪いたり、風がそよいで動いたり敵として襲いかかってくるわけですが実際に動いているところを見るため、それだけでも買う価値があると思います。完璧でした。

 

【音楽】:★★★

本作の音楽担当はベイシスケイプ。

個人的にファンタジーな音楽の印象が強かったベイシスケイプ。
本作ではその印象を覆して和を強く感じさせる良曲を揃えています。(個人的に好きなのは、鬼助編の『雪月風花・吽』。1回目に聴いた段階で鳥肌立ちました。)

また、世界観を引き立てる効果音もGOOD。刀を切り替えるときの濃口を切る時の音ゲーム開始の笛、弾き返しのときの響き。細かいところも妥協しないでしっかりこだわり抜いて作ってますね。

 

【総合評価】:★★★

トータルで5つ星、ほぼ満点の良作です。

VITAの高精細液晶によりグラフィックはWii版以上に映えていますし、スリープ機能もあるから、仕事から帰って食事して、すぐに続きから始められる。もともとのテンポの良さに加わりさらにテンポが良くなっています。

アクションが苦手な人にだけはオススメできませんが、VITAを持っていて、

・スタイリッシュに戦えるアクションが好き
・和風の世界観の渋さに惹かれる

という人なら、まず買って間違いなし。

これだけすべての要素が最高レベルなゲームはなかなか出会えないでしょう。こんな良い作品に出会えたことは本当に嬉しいです。

ゲームってやっぱりいいなぁ。ワクワクするなぁ。そんなことを心底感じさせてくれた朧村正でした。(*´∀`)

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1976年、東京都福生市生まれ。幼少時からゲームに親しみ共に過ごす。プログラマ、ゲームシナリオライター見習いなどを数々の職業を経て現在、東京都にあるゲーム専門店PAOで販促企画を担当。ゲームの面白さをもっと世の中に伝えるべく、ブログ『激コアゲームライフ』を運営中。

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